南伊勢町 長尾さんが防波堤に壁画 神前浦で完成披露式 三重

【南伊勢町をイメージした壁画の前でテープカットをする関係者ら=同町神前浦で】

【度会郡】世界で活躍する愛知県出身のアーティスト、長尾洋さん(38)が三重県南伊勢町神前(かみさき)浦の防波堤に同町をイメージして描いた壁画がこのほど、完成した。10日には長尾さんや小山巧町長、地元の関係者らが出席し、壁画前で完成披露式が開かれた。

長尾さんは世界各地のアートフェスティバルなどで作品を発表するほか、壁画制作やワークショップなど地域に向けたアート活動を展開。31歳から5年間ドイツ・ベルリンを拠点にし、現在は愛知県のアトリエで制作を続けている。

町は地域活性化を目的に、SNSなどで発信できるインスタ映えした場所をつくり、観光客の増加につなげようと、国際的な舞台で活躍する長尾さんに制作を依頼した。

事前に町内のさまざまな場所を訪れてデザインを考え、10月7日から作業を開始。約1カ月の制作期間中には、地元の小学校で自身が作品制作で使う絵画技法の一つ「コラージュ」を用いて特別授業を実施した。

完成した壁画は縦5メートル、横10メートル。海に朝日が昇る風景、地元に残る伝説の龍、伝統的なパターンなどのほか観光地のハートの入り江、特産物のミカンや伊勢エビ、ハマボウの花を描き、同町の豊かな自然を表現。水性ペンキや油性スプレー、はけを使い、下地の上に白を塗ってから色付けして仕上げた。

式典では関係者がテープカットをして完成を祝い、小山町長が長尾さんに感謝状を手渡した。地元住民らも訪れ、鮮やかな色彩の壁画をカメラに収めていた。

長尾さんは「神前浦や南伊勢町を壁画を通して世界中の人に知ってもらいたい。そして、ここに来て町の自然の豊かさと美しさを感じてもらえたらうれしい」と話した。