伊勢市議会全協 駅前再開発巡り紛糾 市長が謝罪も 三重

【全協で議会軽視について謝罪を口にする鈴木市長=伊勢市議会会議室で】

【伊勢】三重県伊勢市は8日の市議会全員協議会で、賃貸契約での整備を検討している「伊勢市駅前B地区市街地開発事業」について、開発業者との基本合意締結に理解を求めた。これに対し、一部議員が「議会に十分な説明がないまま計画を先行させた」と反発。鈴木健一市長が謝罪し、結論は先送りとなった。

宮後一丁目の地権者が設立した再開発会社が事業主体。国や市の補助を受けて6月、地上12階建ての複合ビル建設に向けて着工した。うち3フロアは公益施設とし、市は賃貸契約を結んで保健福祉の拠点となる施設整備を進める方針を示している。

鈴木市長は「福祉の相談にワンストップで切れ目なく支援することが課題で、市民からも窓口の充実を求める声があった。相談の漏れをなくし、解決を図ることが暮らしの向上につながる」と事業の意義を説明した上で、議会に基本合意への同意を求めた。

基本合意を前提に必要経費などの条件について交渉を進めるという市の説明から「まず合意を図るべき」との意見が出た。一方、一部の議員は「議会への十分な経緯説明がないまま、市が入居前提で業者と計画を先行させた」と反発した。

駅前以外の選択肢を十分に検討したかや、20年間で20億円以上の概算となる市の債務負担への財源確保にも疑問が上がった。業者が正副議長との話し合いで「入っても入らなくても賃料をもらう」と発言したことも明らかとなった。

品川幸久副議長は「二元代表制でありながら情報がしっかりせず、議会への説明が悪かったのが停滞の原因。けじめが必要」と、鈴木市長に謝罪を求めた。

鈴木市長は「行き届かないところがあれば改善の糧とし、反省したい」と発言。中山裕司議長が「議会を軽視した当局側のおごりがある。謝罪がないなら話は進まない」と求めると「私の不徳のいたすところ。申し訳ありませんでした」と謝罪した。

中山議長は「基本合意は議会への白紙委任と同じ。何が議会軽視か原因を整理して謝罪するなら合意に向け決定したい」と述べた。