四日市の県有地 4度入札も買い手なく 随意契約に転換 三重

【三重県が売却方法を随意契約に切り替えた宅地=四日市市高見台1丁目で】

三重県は6日、4度にわたる入札でも買い手がなかった四日市市内の県有地について、売却の方法を一般競争入札から先着順の随意契約に転換すると発表した。随意契約の特性を生かして4カ月という長期の募集期間を設定したことで「より多くの人に周知できる」と説明する。一方、売却価格やアピールの手法は以前と変わらず、申し込みがあるかは不透明な状況だ。

県が売却を目指すのは、旧住宅供給公社が約40年前に開発した四日市市高見台一丁目の宅地で3188・23平方メートル。三岐鉄道の北勢中央公園口駅から道路の距離にして約350メートルのところにある。

県は平成28年4月、公社の清算に伴って土地の譲渡を受けたが、活用する見込みはなかったことから「未利用財産」として売却を決定。不動産鑑定に基づいて最低売却価格を5560万円と設定した。

県は宅地の買い手を募るため、30年の2月と4月に一般競争入札を実施。今年の7月と9月には、インターネットのヤフーオークションに掲載した。ただ、いずれの入札にも申し込みはなかった。

この事態を受け、県は売却の方法を随意契約に転換すると決定。価格は当初からの5560万円に固定し、来年2月28日までの受け付け期間中に購入を申し込んだ1人目に売却することにした。

随意契約に切り替えた理由について、管財課の担当者は「随意契約は一般競争入札に比べて、募集の期間を長期に設定できる。募集の期間が長ければ、より多くの人に知ってもらえるのでは」と話す。

一方、随意契約に切り替えても、購入の申し込みがあるとは言い切れない。1回目の入札では土地の許可申請に関する質問が2件ほど寄せられたが、以降の入札で外部からの問い合わせはなかった。

周知の方法にも課題がある。県はホームページや業界団体への訪問などで土地を紹介してきたが、随意契約への転換後も同じ手法で周知する。「今のところ新たな手法は思いつかない」(管財課)という。

県が一般競争入札から随意契約に切り替えるのは今回で2度目。30年度中に2度の一般競争入札を実施しても入札がなかった津市白山町の県有地についても随意契約に切り替えたが、申し込みはなかった。

管財課の担当者は「今度こそ買い手が現れることを願う。交通の便や住環境の良さを十分にアピールし、多くの人に興味を持ってもらえるような方法を具体的に考えていきたい」と話している。