漆芸、受け継がれる技 伊勢の神宮美術館で企画展 人間国宝の作品など43点 三重

【人間国宝・前史雄氏の沈金箱(右)と父の故前大峰氏の沈金朱塗小筥の展示=伊勢市神田久志本町の神宮美術館で】

【伊勢】伊勢市神田久志本町の神宮美術館で、企画展「うるし・麗し―次世代へつなぐ心と技」が開かれている。人間国宝や日本芸術院会員ら日本を代表する漆芸家とその弟子たちの作品を集め、受け継がれる漆芸の技を伝えている。11月26日まで。

伊勢神宮に奉納され同館が所蔵する人間国宝らの作品と、全国から集めた計43点を展示。漆に、蒔絵(まきえ)や螺鈿(らでん)、沈金といった技法で華やかな装飾を施した器、絵画のような額装など多彩な作品がそろう。

現代の漆芸家らに大きな影響を与えた故松田権六氏(1896―1986年)の「漆の花生(はないけ)」は、真珠と蒔絵、螺鈿が配された美しい漆黒の花器。松田氏に師事した人間国宝・室瀬和美氏の飾り箱も並ぶ。沈金の人間国宝・前史雄氏の作品の隣には、同じく人間国宝だった父の故前大峰氏(1890―1977年)の作品が展示された。

企画展を担当した学芸員の小山朝子さんは「伝統の技術と、それを超えようとする作家らの気持ちが現在の作品につながっている。その伝統工芸の魅力を楽しんでほしい」と話している。

11月10日午後1時から室瀬氏の講演がある。会期中の土日祝の午前11、午後3時は、学芸員の展示解説がある。問い合わせは同館=電話0596(22)1700=へ