三重県議会常任委 犯罪被害者2人に見舞金 申請低調、制度周知へ

【見舞金制度の利用状況について説明を受ける教育警察分科会=三重県議会議事堂で】

三重県議会予算決算常任委員会は30日、戦略企画雇用経済、防災県土整備企業、教育警察の各分科会を開いた。県は教育警察分科会で、4月に施行した犯罪被害者等支援条例に基づき、これまでに2人の被害者に見舞金を20万円ずつ支給したと報告した。本年度は被害者や遺族から45件の申請を想定し、800万円を確保しているが、申請は低調。県は「申請を促しても断る被害者もいる」とし、制度の周知に努める方針。
〈教育警察=田中智也委員長(8人)〉
県は犯罪被害者等支援条例の見舞金制度を周知するには、警察のネットワークを活用することが有効との見解を示した。アニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオ(京都市)の放火殺人事件では、京都府警が県の見舞金制度を把握していたため、情報提供があったと明かした。

今井智広委員(公明党、4期、津市選出)は「被害者の家族が県内在住であれば見舞金の対象になると聞く。全国で広域に連携し、連絡してもらえるような環境作りが大事になる」と条例の周知徹底を求めた。

県の担当者は「チラシを作成し、各市町や警察署で配布している。京都アニメーションの事件では、(京都府警と)県側で対象者はどうかというやりとりをした。全国的な広域連携では警察ネットワークが有効と考えている」と述べた。
〈戦略企画雇用経済(東豊委員長、9人)〉
雇用経済部は中小企業高度化資金の貸付金で発生している滞納のうち、平成30年度は3億3千800万円を「不納欠損」として処理ことを明らかにした。

雇用経済部は分納での回収や連帯保証人への請求、担保物件の処分を進め、30年度中に1億7200万円を回収。目標に定めた3600万円を達成したと説明した。

一方、回収した金額の約2倍に当たる3億3千800万円について、貸付先の倒産や自己破産などの理由で不納欠損処分とした。同年度末の滞納残高は26億1千万円に上る。

また、観光局は伊勢市の県営サンアリーナで平成7年に開かれたイベントの主催者から約500万円の利用料を回収できていない。委員からは「相当な金額。きっちり対応してほしい」との声が上がった。
〈防災県土整備企業(木津直樹委員長、9人)〉
県は平成9年度の公共用地買収を巡り、約158万円の損害賠償債権を放棄すると報告した。根抵当権が解除されていない土地を購入したことで損害が発生し、土地の売主に対する請求も行き詰まった。

問題を巡っては、県が道路整備のため、9年度に伊勢市内の土地を購入。契約は「所有者は根抵当権を解除して土地を引き渡す」と定めていたが、所有者は根抵当権を解除しないまま引き渡し、県も解除されていない状況を把握しながら土地を引き受けた。

これにより、根抵当権を持つ金融機関が平成17年度に土地の競売を実施。県は競売の取り下げを求めて金融機関に140万円を支払った。県は土地の売主に金融機関への支払い分を請求していたが、これまでに回収できたのは644円だけだった。