大雨被害の熊野視察 三重県知事、復旧「スピード感もって」

【被災箇所の視察で、地元住民から話を聞く鈴木知事(左)=熊野市遊木町で】

鈴木英敬三重県知事は27日、18日午後の猛烈な大雨で崖崩れなどが発生した熊野市の2カ所を視察した。被災状況や復旧工事の計画を確認した上で「住民の皆さんの不安感もあるので、スピード感をもって復旧工事を進めたいと改めて感じた」と語った。

同市井戸町では、3階建てのマンションが立つ高台の斜面が長さ約8メートルにわたって崩れた現場を確認。マンションの安定性を確保しながら復旧工事を進めることを課題に挙げ「住宅密集地なので住民の不安もあるだろう。国と調整したほうがよい」と指示した。

同市遊木町では、高さ約10メートルにわたって崖が崩れ、土砂で空き家が押しつぶされた現場を視察した。県職員が地権者の協力を得ながら土地を確保し、擁壁などを設置すると説明。鈴木知事は「下に(土砂が)来たら心配なので早く進めるべき」と述べた。

気象庁は18日、熊野市や尾鷲市などで記録的短時間大雨が観測されたと6回発表。県によると、尾鷲市で12棟が床上浸水したほか、熊野市などで崖崩れが6件発生した。23日までに判明した公共土木施設と農林水産関係の被害額は2億2300万円に上る。

鈴木知事は、昨年まで県内で発表されることのなかった記録的短時間大雨情報が今年はすでに9回発表されていることを「本当に異常な状態」と強調。「しっかり点検し、検証もしながら次の災害の未然防止をしていかなければならない」と危機感を示した。