東京五輪で一番いい跳躍を 男子走り高跳びの衛藤、来季へ意気込み語る

【スポーツ庁の委託事業でオリンピアンとして県内学校で講演する衛藤昂選手=16日、紀北町長島の紀北中で】

昨年9月以降、都内の「味の素ナショナルトレーニングセンター」を練習拠点としてきた、鈴鹿市出身で2016年リオデジャネイロオリンピック陸上競技男子走り高跳び日本代表の衛藤昂(28)=AGF鈴鹿=が、今季最終戦の世界選手権(9―10月・ドーハ)を終えて出身地の三重に戻って来た。陸上人生集大成と位置づける東京オリンピックまで1年を切った現在の心境やライバル、地元への思いなど聞いた。

―4月のアジア選手権は自己ベストまで1センチの2メートル29を跳び日本人最上位の銀メダルを獲得。その一方、世界選手権では予選の記録が2メートル17にとどまり3大会連続で決勝進出を逃した。今季の振り返りと来季の抱負を。

春先から2メートル28、29を跳べたがそれ以降はコントロールが利かなかった。世界選手権は精神的にも疲弊した大会となってしまった。NTCの恵まれた環境で継続的にトレーニングできて技術面で進歩したが基礎体力が落ちていた点もあったかもしれない。

来季の目標はまず東京オリンピックの参加標準記録2メートル33を跳ぶこと。国内でしっかりトレーニングを積んで来年春の静岡国際ぐらいに照準を合わすことが出来ればと思っている。

―日本のレベルも上がってきた。2月には同世代のライバル、戸邉直人選手(JAL)が日本新記録の2メートル35を跳び今シーズン世界ランキング1位に躍り出た。

冬場の練習を見ていてこれくらい出すのではという予感はあった。シーズン中安定した記録を出せるのが自分の強み。その強みを取り戻せば勝てるチャンスも出てくる。高いところで記録を安定させ、競り合って行ければ。

―三重に戻ってから精力的に地元貢献を行っている。10月には北牟婁郡紀北町で中学生を前に講演を行い、跳躍も披露した。郷土への思いを。

跳んだのは世界選手権以来。ドーハで跳ぶことが嫌になり一度スパイクのピンを抜いてしまった(笑)。講演を行って改めて地元から力を頂いていると感じた。今まで応援していただいた人たちに東京オリンピックで一番いい跳躍を見せたいと思っている。