三重県がスマート自治体に向けて改革会議「ペーパーレス化」の必要性強調

【講演で「スマート改革」の必要性を説く(左から)佐藤氏、吉田氏=県庁で】

三重県は21日の行財政改革推進本部員会議で、AI(人工知能)などの最新技術を使って業務効率化を図る「スマート自治体」を目指す「三重スマート改革宣言」(仮称)を取りまとめることを決めた。有志の若手、中堅の職員らで構成する「スマート改革検討チーム」から具体的な取り組みの提言を受けることも確認した。

県は検討チームの提言などを踏まえ、年度末までに宣言をまとめる。本年度当初予算でも実証実験の費用などに5千万円を計上していたが、令和2年度当初予算は具体的な取り組みの費用も計上する見通し。

会議では「デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー」の佐藤公則シニアヴァイスプレジデント(40)と同社のシニアアナリストで元経産省キャリアの吉田直樹氏が「スマート改革」をテーマに講演した。
吉田氏は中央省庁で改革に取り組んだ成果を披露。タブレット端末の導入や電子メールの有効活用によって「会議の前日はコピー祭りだった」という職員の負担が大幅に削減されたと紹介した。

その上で、スマート改革の一歩として、情報共有の手段を紙からデータに切り替える「ペーパーレス化」の必要性を強調。「まずは足元から改善に向けた取り組みを進めよう」と呼び掛けた。

また、福島第1原発事故で原子炉格納容器の圧力を下げる「ベント」の決裁を取るため、関係部署を走り回った経験を披露。「テレビ電話で会議できれば」と語り、危機対応でもスマート改革の必要性を説いた。

講演を聴いた鈴木知事は幹部職員らに「具体的にどう取り組むのかを、あらためて模索してほしい。いきなりすごいことをやるのではなく、小さいことの積み重ねが大事。まずは始めてみよう」と呼び掛けた。