津 かんこ踊り25年ぶり復活 射山神社秋祭りに奉納 三重

【足を上げかんこ踊りを舞う踊り手ら=津市榊原町の射山神社で】

【津】三重県津市榊原町の射山神社で14日、榊原第5区のかんこ踊りが25年ぶりに復活した。少子高齢化が進む榊原地区で住民一丸となって復活させた伝統芸能を見に、約200人が訪れた。

同町のかんこ踊りは地域の繁栄を願って江戸時代に始まり、町内の5自治区ごとに伝承される歌に合わせ鳥の羽根を頭に付け鞨鼓(かっこ)太鼓をたたきながら踊る。1―5区それぞれに市の無形民俗文化財に指定されている。

同神社では秋祭りに全地区がそろう「五郷入り」を奉納していたが、踊り手の減少などで平成元年を最後に途絶えた。同6年の世界祝祭博覧会(まつり博)会場で披露して以降は1区の保存会が3年に一度踊るだけだった。

地域伝統の「五郷入り」を復活させ榊原町を盛り上げようと、平成28年度の国の地方創生加速化交付金を活用し、約1千万円かけて太鼓や装束を新調。同29年の1区、昨年の3区に続き今年は5区が奉納した。

5区区長の杉田佐七さん(72)によると、3人の経験者の話と古いビデオや写真を参考に5月から練習を重ねた。奉納踊りには小学4年―83歳の同区住民42人が参加し、着物姿の女子児童が太鼓を、年長者が地謡と伴奏を担当。棒振りやしゃご馬に続き紙垂(しで)を背負ったかんこ役が跳ねるように踊り、雨の境内は熱気に包まれた。

来年には2区の奉納を予定し、5区全てが復活した後には同神社で平成元年以来の「五郷入り」が実現する。

榊原かんこ踊り連絡協議会の奥山知喜会長(71)は「昔からかんこ踊りによって村の絆が高められていた。五郷入りを目指し一丸となることで地域の元気を復活させたい」と期待した。