三重県議会常任委 県RDF、厳しく検証を 「県政史上、最大の汚点」

【RDF発電所について説明を受ける防災県土整備企業常任委=県議会議事堂で】

三重県議会は10日、総務地域連携、医療保健子ども福祉病院、防災県土整備企業の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。県は防災県土整備企業常任委で、三重ごみ固形燃料(RDF)発電所の廃止報告書を、12月下旬にも経済産業省に提出すると報告した。発電所は9月に停止したが、報告書の提出で正式に発電所が廃止される。委員らはRDF事業を「県政史上で最大の汚点」と批判した上で厳しく検証するよう求めた。
〈防災県土整備企業=木津直樹委員長(9人)〉
県は9月に発電を終了した三重ごみ固形燃料(RDF)発電所で、焼却灰の処理や設備の清掃作業が必要なため、12月下旬まで電気が必要と説明。受電終了後に廃止報告書を提出する考えを示した。

【RDF】
県は施設の撤去工事費や工期を算定した上で、来年度中に撤去工事を発注する予定。撤去後に事業全体を検証し、市町の意見も踏まえて事業を総括する。

奥野英介委員(草莽、4期、伊勢市選出)は「風化させずに検証して1冊の本にまとめ、きっちり負の遺産を残してほしい」と要望。山神秀次企業庁長は「2人の尊い命が失われたのは当時現場に居合わせた職員として忘れられない事案。胸に刻んで総括に向けた準備を進めたい」と応じた。

【漏水事故】
四日市市広永町に北中勢水道用水の排水弁を設置する工事で3月に発生した漏水事故について、原因は受注業者の施工不良だったと報告。この事故で県が住民に支払った損害賠償や16市町が負担した費用の支払いを施工した鈴鹿市の業者に求める。

この漏水事故では、北中勢水道用水を受水する5市町への送水が停止。四日市市は断水に備えるため16市町に応援活動を要請した。濁水の発生で給湯器などが故障する事案が8件あり、県は住民に計約80万円を補償。16市町の給水活動などにかかった費用は約1370万円に上った。

〈医療保健子ども福祉病院=中瀬古初美委員長(8人)〉
菰野町で小学1年の男児(6つ)が母親の内縁の夫(33)から虐待された事件を巡って、委員らが「氷山の一角」とし、児童虐待の未然防止や早期発見の重要性を指摘。県当局は、県や市町に虐待の情報が届かない場合の対策を課題に挙げた。

【児童虐待防止】
県は児童虐待防止条例の改正案で、保護者による体罰を禁止する規定を設けると説明。委員らは菰野町で発生した虐待事件を取り上げ、早期発見の重要性や子どもの権利擁護を条例に盛り込むよう求めた。

杉本熊野委員(新政みえ、4期、津市選出)は「菰野町の事件では児相に相談はなかったという。どう未然に防止するかが大事」と指摘。県の担当者は「私たちに声が届かなかったケース。これからの課題だと思っている」と述べた。

【一志病院】
県立一志病院(津市)に訪問看護ステーションと病児や病後児向けの保育施設を来年度中に開設する意向を示した。訪問看護ステーションは民間事業者を誘致する方針。保育施設の費用負担は県と市で議論が必要という。

青木謙順委員(自民党県議団、5期、津市)は「昨年度は県と市の協議が平行線をたどっていたようだが、本年度はどうか」と尋ねた。県の担当者は「経費負担について近く協議する。時間はかかっているが、一緒にやるという考えは示されている」と説明した。

〈総務地域連携=廣耕太郎委員長(8人)〉
県はAI(人工知能)などの新技術を活用して業務の効率化を図る「スマート自治体」の推進を、策定中の「みえ県民力ビジョン第三次行動計画」や「次期行財政改革取組」に盛り込む考えを示した。

【スマート自治体】
第三次行動計画の中間案は、スマート自治体の進展を実感した職員の割合や各種申請に電子システムを利用した県民の割合などを目標に設定。次期行財政改革取組は「生産性の向上と正確性の確保を両立させて取り組む」と定めた。

山本佐知子委員(自民党県議団、一期、桑名市・桑名郡)は「生産性の向上がゴールではない。余裕ができた時間を人にしかできない業務に充てると書かれていない」と指摘。県当局は「指摘の通り、これがゴールではない。文章を工夫する」と説明した。

【県民参加型予算】
石田成生委員(自民党県議団、3期、四日市市)は来年度当初予算の編成で導入される県民参加型予算について「議会が県民の提案にノーとは言いにくい」と指摘。県当局は「県民から提案を受けるが、最終的に部局が事業化する」と理解を求めた。

一方、稲森稔尚委員(草の根運動いが、2期、伊賀市)は「二元代表制の足らざる部分は県民が直接担っても良い。議会を気にせず大胆にやってほしい」と評価。県当局は「二元代表制を乱すようなことは考えていない」と返答した。