県民力ビジョン第三次計画中間案 「県らしさない」 県経営戦略会議 三重

【第三次行動計画の中間案に意見を述べる委員ら=津市栗真町屋町で】

三重県政の課題を巡って各分野の有識者らが意見交換する県経営戦略会議(速水亨座長、11人)が10日、津市栗真町屋町の三重大であった。県政の方向性を示す「みえ県民力ビジョン第三次行動計画」の中間案に対し、委員から「県らしさが感じられない」との指摘が上がった。

第三次行動計画は令和2年度からの4年間が対象。中間案は最先端技術を活用した「ソサエティ5・0」やSDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れている。

同会議は鈴木英敬知事が就任した23年度から開いている。鈴木知事は冒頭、「県民が元気や安心を感じるための羅針盤となる行動計画に意見をお願いしたい」とあいさつ。留意すべき点や新たな考え方を募った。

三菱総合研究所の武田洋子主席研究員は計画について「もう少し県らしさが伝わっても良いのでは」と指摘。「県が大切にするアイデンティティーと、変えるべき所を明確に示すべき」と述べた。

元岩手県知事で野村総合研究所顧問の増田寛也氏は計画に盛り込まれた「ソサイエティ5・0」について「あくまでも手段。その先にどのような価値を求めていくのかを考える必要がある」と述べた。

また、明治大経済学部の安藏伸治教授は、各種システムの導入について「業者に丸投げをすると高額になり、維持管理のコストも掛かる。よく分かる人の協力を仰ぎながら進めるべき」と指南した。

鈴木知事は「意見の共通項は、県民が行動計画への共感を持ちにくく、引きつけにくいということだと思う。漏れがない計画を作った結果」と説明。委員の意見を踏まえて最終案を検討する考えを示した。

委員らは会議に先立ち、津市高野尾町の浅井農園を訪れ、AI(人工知能)などの最先端技術を活用したトマト栽培を見学した。