三重県議会常任委 県土砂条例最終案に追加文言 埋め立て許可、更新制に

【県土砂条例の最終案について説明を受ける環境生活農林水産常任委=県議会議事堂で】

三重県議会は7日、戦略企画雇用経済、環境生活農林水産、教育警察の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。県は環境生活農林水産常任委で、土砂の搬入を規制する県土砂条例の最終案に、土砂の埋め立て許可の申請を3年ごとに更新手続きするよう事業者に義務づける文言が追加されたと明らかにした。中間案では埋め立てを許可する期間を設けていなかった。事業者の経営状況や周辺の水質環境が変化する可能性があるため、有識者でつくる県環境審議会の検討部会が他府県の条例などを踏まえて盛り込んだ。
〈環境生活農林水産=谷川孝栄委員長(8人)〉
県は、県土砂条例の最終案で、条例施行前に土砂を埋め立てている事業者に対する経過措置の期間を、条例が公布される今年12月から1年間に変更すると報告。条例施行の来年4月から1年間と設定していた中間案から実質3カ月間の短縮になる。

【土砂条例】
県は、県環境審議会に諮問中の土砂条例について、中間案からの変更点を説明。最終案では事業者の埋め立て期間を設定し、経過措置の期間を短縮する。審議会が10日に最終案を県に答申する予定。

村林聡委員(自民党、4期、度会郡)は最終案に対し「公共団体などが排出事業者の場合は、適用が除外されるのか」と質問。県の担当者は「公共工事などに関するものは適用除外と考えている」と述べた。

【飲酒運転】
県は平成30年度、飲酒運転による人身事故の発生件数は前年度比8件増の42件で目標の28件を達成できなかったと報告。策定中の第3次行動計画で、飲酒運転が関係する人身事故の発生件数を指標に取り入れる考えを示した。

中森博文委員(自民党県議団、5期、名張市)は「人身事故だけを取り上げるより、もっと基礎的なところに飲酒運転の目標を置くべき」と指摘。県警の担当者は「統計上の問題。人身事故を減らしていくことが負傷者数を減らすと考え、飲酒運転による人身事故を指標にした」と説明した。

 

〈戦略企画雇用経済=東豊委員長(9人)〉
県は、奨学金の返済や県営施設の入場料の支払いにスマートフォンを使ったQRコード決済などのキャッシュレス決済の導入を検討していると明らかにした。利便性を高め、収納率を向上させる狙い。

【キャッシュレス】
県は第3次行動計画の中間案で「キャッシュレス決済の導入など収納方法の多様化を進める」と明記。奨学金の返済や入院代の支払いを想定しているほか、県営施設での導入も検討しているという。

稲垣昭義委員(新政みえ、5期、四日市市選出)は行動計画の基本事業にキャッシュレス決済が入っているものの、指標の項目には上がっていないことを疑問視し「キャッシュレス決済を指標に盛り込むべき」と主張。県の担当者は「現在は検討をしている段階で、指標を立てるところに至っていない」と理解を求めた。

【県内進学】
県内の国内大学進学者と県内大学の入学者の比率を示す「大学収容力指数」の平成30年度の数値は47・7で、全国46位だったと報告。県内の高校生が県内の大学に進学する割合は約2割にとどまった。

県は高等教育機関の魅力を向上させるため、県や県内の大学、高専でつくる「高等教育コンソーシアムみえ」と引き続き連携する方針。高等教育機関の研究成果や企業ニーズなどの情報を共有し、産学間連携を強化することで若者の県内就職を促す。
〈教育警察=田中智也委員長(8人)〉
勤務先のPTA会費などを着服していたことが退職後に発覚した鈴鹿市立桜島小学校の元校長に対し、退職金約2155万円の返納を求める民事訴訟の提起など2議案を全会一致で可決すべきとした。

【退職手当返納命令】
県教委は着服行為が懲戒免職処分相当であるとして、平成29年9月4日付で退職金の返納命令を出したが、現在まで返納されていないと報告。自主返納は見込めないと判断し、財産の差し押さえなど強制執行に乗り出す方針を示した。

県教委によると、元校長は27年度末に退職し、28年4月に退職手当が支給された。PTA会費など約77万円を着服していたとして、同年6月に業務上横領の疑いで鈴鹿署に逮捕され、29年10月に起訴猶予処分になった。

【学校施設】
県教委は老朽化した学校施設を建て替えた場合、建設費に40年間で約3164億円が必要との試算を報告した。一方、劣化する前に改修した場合の経費は40年間で約2748億円。建て替えるよりも予算を約416億円、年平均で約10億円圧縮できるため、施設の長寿命化を進める方針を示した。

県教委によると、長寿命化の改修対象は557棟。延べ床面積は87万9千平方メートルで、県立学校施設全体の9割ほどを占める。屋上や外壁など劣化の進行に影響の与えやすい部位を優先して改修する。