豚コレラ 豚全てにワクチン 三重県が接種プログラム素案

【豚へのワクチン接種について意見交換する参加者=津市栄町1丁目で】

豚コレラ対策で実施する豚へのワクチン接種や流通対策について情報共有するため、三重県は1日、養豚業者や流通業者などでつくる「豚コレラワクチン対応連絡会議」を設置し、津市栄町一丁目の勤労者福祉会館で初会合を開いた。県は国に提出する「接種プログラム」の素案を示し、今月中旬から県内全域で約9万8千頭の豚全てにワクチンを接種させる方向で検討していると明らかにした。

会議の冒頭、県豚コレラ対策チームの矢野次男参事が「豚コレラの防疫指針の改定案が示された。ワクチンの接種が可能となり、域外流通できる状況になっている」と説明。その上で「情報共有し、それぞれの立場から意見をいただきたい」と述べた。

素案では、今月中旬から下旬にかけて生後間もない子豚を除く全頭にワクチンを打つことを計画。野生イノシシの感染が相次いで確認されている北勢地域から順次実施し、初回以降は月1回をめどに新たに生まれた豚に接種させる。ワクチンの投与は県職員が担う。

素案に対し、養豚業者は「なるべく人を(豚舎に)入れないようにしている。できれば自分たちで打つ体制にしてほしい」と要望。県の担当者は「法律上では、県の獣医師がワクチンを接種させることになっている。農家の意見は国に伝える」と述べるにとどめた。

一方、流通業者は「客が買わないと豚肉を出荷できない。ワクチンを打ったために総崩れが起こるのではないか」と風評被害で業界全体が悪化することを懸念。「食肉業界や流通業界をどうアフターケアするのか示してほしい」と支援を求める声も上がった。

県は国の防疫指針が改定され次第、接種プログラムを早急にまとめ、国に提出する方針。プログラムの提出前に次回の会合を開く。国は防疫指針の改定案に対するパブリックコメント(意見公募)を7日まで実施し、集まった意見を踏まえて指針を改定する。