荒神堂の改修完成祝う落慶法要 尾鷲

【再建された荒神堂。手前は落慶法要でお経を唱える金峯山寺の五條良知管長=尾鷲市で】

三重県尾鷲市の有志でつくる「八鬼山荒神堂改修プロジェクト」が、八鬼山山頂と九鬼峠の間にある荒神堂(別名・日輪寺)の改修に取り組み、このほど完成した。28日、同所で完成を祝う落慶法要が営まれた。

荒神堂は少なくとも400年以上の歴史があるといわれる。西国三十三カ所第一番札の前札所として、八鬼山を越える巡礼者が、道中の安全を祈って参拝に訪れていたとされる。

朽ち果てた荒神堂をよみがえらせようと、昨年7月にプロジェクトを発足。改修工事の費用を募り、市内外の約1100人から2100万円以上の寄付が集まった。

今年6月から解体工事を進め、尾鷲産のヒノキとスギを使って荒神堂を改修した。お堂は延べ床面積20平方㍍。はりに残る記録から、再建は明治26年以来とされる。

お堂の中には県有形民俗文化財に指定されている石造りの三寶荒神立像や、九鬼町の住民が寄贈した弘法大師像などが安置された。

この日は加藤千速市長、県議、市議、地元住民ら関係者130人が出席。護摩木を燃やす炎が上がる中、奈良県吉野町の金峯山寺の五條良知管長がお経を唱えた。

五條管長は「大勢の方々が関わり、復興することができたことは本当にありがたいこと」と述べた。

プロジェクトの会長を務める野田隆代さん(61)は「この日を迎えることができて感無量。熊野古道伊勢路の最難関の八鬼山にほっとする場所ができたので、皆さんに来ていただきたい」と語った。

荒神堂の再建について加藤市長は「市民の力で成し遂げたことは素晴らしい。神社や熊野古道などをつなぐ拠点となる」と話した。