三重県産食材、販路拡大へPR 大都市ホテルに売り込み強化

【ホテルで提供される県産食材のメニュー(三重県提供)】

東京五輪・パラリンピックの開催まで1年を切り、県は両大会の開催期間中や開催前を見据え、大都市圏のホテルに対して県産食材の売り込みを強めている。今月は東京と名古屋の三ホテルで三重県フェアを開催。新たな販路開拓を目指して最終攻勢に入る。

みずほ総合研究所の試算によると、来年の訪日外国人観光客は3600万人に上るとされる。県にとっては、平成28年の伊勢志摩サミットに次ぐ商機。ホテルの宿泊客や運営側の間で県産食材の認知度が高まれば、新たな販路につながる可能性がある。

商機をつかむべく県は平成29年4月に農林水産部内にプロモーション促進を担う班を立ち上げ、首都圏を中心とした大都市圏のホテルやレストランへの売り込みを開始。これまでにホテルで実現した三重県フェアは延べ19回に上る。

県産食材の代表格は、松阪牛や伊勢エビ。「高いというイメージがあり、お客さんの反応が良いので、使いたいというシェフは多い」(県フードイノベーション課)。代表的な食材を足掛かりに、伊勢マダイやマハタなど他の食材を売り込むのが県の戦略だ。

目標は東京五輪・パラリンピックの開催直前や両大会の開催期間中に宿泊施設のレストランなどで県産食材が採用されること。本年度は首都圏のホテルやレストランで5件の三重県フェアを開催し、売り込みの“ラストスパート”をかける。

その第1号がホテルインターコンチネンタル東京ベイ(東京)。6日から同ホテルのイタリアンダイニングで伊勢エビや伊賀牛を使ったコース料理を提供している。昨年7月に紀伊長島の魚介類を使ったコース料理を提供し、盛況だったことから採用が決まった。

首都圏以外では、名古屋市内のANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋やストリングスホテル八事NAGOYAでも開催。ストリングスホテルでは、県産食材を使った食事メニューだけでなく伊勢茶を入れる体験や真珠のアクセサリー作りも実施している。

同課の担当者は、県産食材の強みについて「食材の種類と量が豊富にあるところ」と説明。伊勢志摩サミットを機に販路が拡大したことを踏まえ「時代の流れで注目は変わる。東京五輪で商機をつなぎ、県産食材の地位を高めていきたい」と来年の大舞台を見据える。