災害時にEV活用 三重県と日産が連携協定 都道府県初

【電気自動車から電源を供給するデモンストレーション=三重県庁で】

三重県や日産自動車(本社・横浜市)など4者が27日、災害時の連携協定を締結した。災害発生時、同社が県に電気自動車(EV)を貸し出すと定めた。同社は伊勢市など全国の6市町と同様の協定を結んでいるが、都道府県との締結は全国で初となる。

協定は、県と同社、三重日産自動車(津市)、日産プリンス三重販売(四日市市)が締結。県が災害時にEVの貸与を受けて災害対応の移動や避難所などへの電源供給に活用するほか、防災訓練や防災関連のイベントなどでもEVを活用すると定めている。

日産自動車によると、県内の販売に試乗車として配置された約60台のEVを貸し出すことを想定している。県内の法人や個人が所有している同社のEVは約2千台に上るといい、同社はこれらについても災害時に協力を得ようと検討しているという。

この日、鈴木英敬知事や各社の代表ら4人が県庁で協定書に署名した。鈴木知事は「災害時の停電対策は特に重要で、協定に感謝している」とあいさつ。日産自動車の星野朝子副社長は「EVを活用して、地域が抱える課題の解決に協力したい」と述べた。

この後、県庁の駐車場で同社のEV「リーフ」を使った災害対応のデモンストレーションがあった。リーフに搭載されたバッテリーから給電器を通じてラジオや扇風機、冷蔵庫といった電化製品に電源を供給する作業を、鈴木知事らが実践した。

星野副社長は記者団の取材に対し、全国に先駆けて県と協定を結んだ理由について「他県とも連携の話をしているが、絶対に災害が来るまでに結びたいという鈴木知事の強い思いを受けた」と説明。「三重をベンチマークに取り組みを広げたい」と語った。