三重いのちの電話 相談員なり手不足が深刻 開局時の7割に減少

身近に相談相手がいない人に寄り添おうと、電話で悩み事の相談に応じている「三重いのちの電話」が相談員の「なり手不足」に悩まされている。相談員の多くが高齢などを理由に現場を去り、開局当時の約7割に減少。7月から募集している相談員の養成講座に応募したのは過去最少の5人と、従来の半数にとどまっている。電話を運営する協会は募集の期限を延長するなど、相談員の確保に努める方針だ。

三重いのちの電話は、特定NPO法人「三重いのちの電話協会」が平成13年に開局。毎日午後6時からの5時間と毎月10日の午前8時から翌日の午前8時まで、相談員がボランティアで相談に応じている。

協会によると、開局当時は80人だった相談員は59人に減少。現場を去る人の多くが、親や配偶者の介護などを理由に挙げる。それでも、協会は新たな相談員を募集するなどし、体制の維持に努めてきた。

ところが、その募集も危機的な状況だ。協会は7月1日から12期生を募集しているが、応募者は26日時点で5人と、従来の半数以下。協会は8月末だった応募の期限を9月10日に延長することにした。

相談員の減少による負担増は深刻だ。協会には年間7千件以上の相談が寄せられるが、1件につき平均で約30分、長ければ2時間を要する。「ひっきりなしに電話があり、休む間もない」(協会)という。

応募者が減少している理由について、定年退職者の再雇用が増えていることやボランティアが多様化していることなどを挙げる。相談員のやりがいを10分にアピールできていないことも課題という。

「相談した人から感謝の言葉をもらえたときは、すごくうれしい」とやりがいを語るのは、10年以上にわたって相談員を続けている女性。「相談を受けて逆に教わることも多く、自分のためにもなる」という。

協会の古庄憲之事務局長は「一件でも多く相談を受けられるよう、体制を整えたい。相談員のやりがいを知ってもらうための取り組みも検討しながら、積極的に募集を続けていきたい」と話している。

養成講座は、約3時間の相談を月に3回以上担当できる20歳から68歳までの人が対象。2千円の手数料と計6万5千円の受講料が必要。申し込みは協会事務局=電話059(213)3975=へ。