四日市市 全指定避難所に応急給水栓 災害時、消火栓からくむ

【記者会見する森市長(右)と市が導入する応急給水栓=四日市市役所で】

【四日市】三重県の森智広四日市市長は21日の定例記者会見で、令和3年度末までに市内全指定避難所118カ所に応急給水栓を配備すると発表した。災害復旧に合わせて消火栓に立水栓を取り付けて応急給水する想定で、本年度は9月末までに指定避難所である全地区市民センター24カ所に配備する。応急給水栓を全市的に配備するのは県内では初めて。

過去の大災害では、水道管の復旧が進んで消火栓から水道水が出るようになっても、建物への引き込み給水管の復旧が遅れ、建物の蛇口からは水道水が出ない状況が続いた事例がある。

同市の配備事業では、被災時に上下水道局が水道管の復旧後、事前に配備した応急給水栓を地区防災組織と協力して可能な消火栓に取り付け、被災者が空容器に水道水を入れて持ち帰ってもらう想定。

応急給水栓は一体が高さ約70センチで、一度に4人が水道水をくめる。市は、設置時の安全装置(三角コーン)と給水栓のセットを202セット(計約4千万円)購入し、全指定避難所に一体ずつ配備。残りは上下水道局と防災備蓄倉庫に保管する。

26―28日には、給水栓の取扱いなどを知ってもらうため、地区防災組織の関係者と地区緊急分隊(市職員)を対象に市内3カ所の消防署で説明会を開き、配備事業やマニュアルの説明、設置作業の実演などを行う。

森市長は「岡山の豪雨で政令都市が救援活動に(応急給水栓を)活用しているのを見て、(四日市市の)本年度当初予算に計上して可決されたので、復旧・復興を早めるために使っていく」とし、「熊本も当市と同様に水に恵まれた町だが、地震からの復旧に水が使えなかった。井戸で6割の水を供給できる当市の特性を生かすとともに、市民が災害時に不自由を感じない体制にしていく」と語った。