RDF 事故の風化を懸念 危機管理、反省生かせるか 三重

【三重ごみ固形燃料発電所の隣で建設が進む可燃ごみ焼却施設=桑名市多度町で】

三重ごみ固形燃料(RDF)発電所の爆発事故から19日で16年が経った。RDF事業は9月に終わるが、懸念されるのは事故の風化。あらゆる危機管理で事故の反省を生かせるかが問われる。

RDF事業に参画する5団体12市町のうち、2団体の4市町は既にRDF搬入を停止しており、残る市町も9月中旬には搬入を終える予定。9月中にはRDFによる発電所の稼働も終わる見通しだ。

事業の参画市町は処理方法の移行を進めている。桑名市などで構成する桑名広域清掃事業組合は、RDF発電所の隣で可燃ごみ焼却施設を建設中。9月中に試験運転を始め、来年早々の本格稼働を目指す。

多気、大台、大紀の3町でつくる香肌奥伊勢資源化広域連合と伊賀市は可燃ごみの処理を民間委託する。熊野市など3市町でつくる南牟婁清掃事業組合と紀北町はRDFの製造を続けて民間処理する。

一方、懸念されるのは事故の風化。県は事故を語り継ぐ事業を何らかの形で継続させる予定だが、事故を直接に知る人らも退職などで段階的に現場を去りつつあり、風化を食い止める手だての必要性も高まる。

企業庁は事業終了後に土壌調査を実施するため、発電所の敷地にある「安全記念碑」を移転させる予定。企業庁の担当者は「遺族の声を踏まえ、現場から近く訪れやすい場所に設置したい」と話す。

また、県と企業庁はRDF事業の終了後に最終的な総括をまとめる予定。平成27年度にまとめた総括との違いが注目されるとともに、県が今後の事業にどのような形で総括を生かすかが問われる。

鈴木英敬知事は式典後の取材で、事業の教訓について「勇気ある撤退も時には必要だということや、一回決めたので前に進むことだけが行政の仕事ではないということを念頭に置くべきだと思う」と語った。