光太夫の生涯を紹介 鈴鹿の記念館で企画展 「漂流譚」や絵巻 三重

【光太夫の生涯を紹介する資料の数々=鈴鹿市若松中1丁目の大黒屋光太夫記念館で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市は、同市若松中一丁目の大黒屋光太夫記念館で、企画展「知っておどろき!大黒屋光太夫2019」を開いている。大黒屋光太夫(1751―1828年)は江戸時代の同市出身の船頭で、日本人で初めてロシアを見て帰国した。今回は、その生涯を紹介する絵画資料を中心に約40点を展示している。10月6日まで。

資料は全て市の所蔵品。帰国後の光太夫と仲間の磯吉が、江戸城でロシアについての質問を受けている様子などを挿絵に描いた児童本「日本漂流譚」(明治25年、石井研堂著)をはじめ、エカテリーナ2世の肖像や光太夫がもらった金メダル、懐中時計など、ロシアから持ち帰った衣服や器物を模写した絵巻「北槎聞略附図」(昭和11年模写)といった貴重な資料が並ぶ。

所管の同市文化財課では「絵画資料で子どもにも分かりやすく展示したので、光太夫が生きるための努力を重ねて帰国したことを理解してほしい」と話していた。

大黒屋光太夫は江戸時代に嵐で漂流し、ロシアを見て帰国した。帰国後はロシアや西洋の体験者として、蘭学者らに大きな影響を与えた。