
第101回全国高校野球選手権第8日の13日、県代表の津田学園は二回戦で、履正社(大阪)に3―7で敗れ、初の三回戦進出はならなかった。アルプススタンドには生徒や保護者、関係者らが埋め尽くし、粘り強く戦う選手に大声援を送った。
6点のリードを許す五回に好機を迎えると津田学園オリジナルのチャンステーマ「Snarl」が流れ始める。県大会でも多くの投手を飲み込んできた同曲が効果を発揮し、二死一、三塁から履正社主戦清水の暴投で得点。吹奏楽部3年の平田有里紗部長は「チャンスで点を入れてほしいという気持ちがあったので、点が入って良かった。もっと演奏する機会が来てほしい」と期待した。
四回から救援登板した降井隼斗投手が7奪三振と好投を見せ、反撃ムードを作った。母・千秋さん(40)は「実力以上の結果を出している。せっかくの大舞台を楽しんでほしい」と見守った。
1―6の六回には、1死満塁から石川史門主将が2戦連続の打点となる犠飛を放ち一点を返した。母・真希さん(40)は「1点でも貢献できて良かった。コツコツ取っていってほしい」。
5点ビハインドの八回には、2年生で唯一先発メンバーに名を連ねる小林世直選手が適時打。母・知子さん(46)は「一本出て良かった。3年生のみんなのためにプレーしてほしい」と話した。
小さなチアガールもスタンドからエールを送った。チアガールの衣装を着て応援団の前に立ち声援を送る柴田芹那ちゃん(5つ)は野球部3年の世那選手の妹。時にはポンポンを、時にはメガホンを持って懸命に応援。選手たちの活躍する姿を見て「すごいな」と目を輝かせた。
応援団もメガホンを手に精いっぱい応援した。力いっぱい声を出し、粘り強く戦う選手の背中を押し続けた。野球部3年の太田翔稀応援団長は「履正社相手にここまでやったことは誇り。最後の最後まで全員全力プレーでやってくれた。ありがとうと伝えたい」と選手をねぎらった。