スジアオノリ陸上養殖へ 南伊勢町と東海テクノが協定 三重

【協定を結んだ小山町長(中央右)と市田社長(中央左)と関係者ら=南伊勢町役場南勢庁舎で】

【度会郡】三重県の南伊勢町と環境調査・分析事業などを手掛ける「東海テクノ」(本社、四日市市)は5日、同社が同町田曽浦で行うスジアオノリの陸上養殖に関する水産振興連携協定を締結した。来年2月に養殖場が完成する予定で、5月から出荷を始め、年間4トンの出荷を目指す。

スジアオノリは食用アオノリ類の中でも香りが高くおいしい品種とされ、お好み焼きや焼きそばに振りかけるなど一般的に広く使われている。

高知県の4万10川や徳島県の吉野川が天然ものの主要産地だが、気候変動による水温上昇などの影響で近年は生産量が減少。価格も3―5倍に高騰して高級品となったが、現在も根強いニーズがあるという。

そんな中、同社は高品質なスジアオノリの安定供給や地域産業の活性化などを目指し、陸上養殖事業を行う「南伊勢マリンバイオ」を設立。養殖場の面積は4550平方メートル。施設の敷地内に井戸を掘り、地下6―9メートルからくみ上げた海水を使用するため、水温が一定に保たれ不純物も少なくなるという。

また、かけ流し地下海水を二次利用し、他の海産物や塩水育成植物の陸上養殖・栽培も計画されている。

町役場南勢庁舎で締結式があり、小山巧町長と市田淳一社長が協定書に調印。協定には町の養殖事業への協力・支援や地域雇用の拡大などが盛り込まれた。

小山町長は「町の水産振興や地域活性化につながれば」と期待した。市田社長は「安定的に生産するにはデータの管理が非常に大事になるが、これは我々の一番得意とするところ。生産性を上げ、高品質なスジアオノリを提供できれば」と話した。