鈴鹿の解体作業員殺人事件 夫殺害の妻に懲役17年求刑 津地裁 三重

三重県鈴鹿市で昨年5月、解体作業員横山麗輝さん=当時(25)=が殺害された事件で、殺人と暴行の罪に問われた、妻で元飲食店経営横山富士子被告(46)=同市稲生塩屋一丁目=の裁判員裁判は24日、論告求刑公判が津地裁(田中伸一裁判長)であり、検察側は懲役17年を求刑した。判決は30日に言い渡される。

検察側は論告で、「犯行場所への道順や鍵の開け方を確認し、事前に軍手やスタンガンを準備するなど麗輝さんの殺害に向けて綿密な計画を練っていた」と指摘。下見を主導して自宅での襲撃を可能とし、計画失敗により殺害を断念しようとした交際相手を引き留め、睡眠薬を飲ませてスナックに呼び戻すなど、「役割は不可欠で被告人なくして事件は実現できなかった。関与の程度に差異はなく、負うべき刑事責任の重さに変わりはない」と強調した。

弁護側は最終弁論で、「交際相手が富士子被告へのDV(家庭内暴力)や自身の殺害をほのめかす言動に耐えきれず、突発的に殺害を決意した」と主張。「襲撃を発案し、暴行や首を絞めるなど全てが交際相手の主導。富士子被告の役割は大きくない」としたうえで、過去の判例から「重くて懲役10年が相当」と述べた。

論告などによると、富士子被告は上山受刑者と共謀して平成30年5月13日午前0時15分ごろ、同市稲生塩屋一丁目の麗輝さん方で麗輝さんの首を絞めるなど暴行。同午前4時5分―40分ごろまでの間、同市道伯町のスナックで、麗輝さんの首を延長コードで絞めつけ、頸部圧迫により殺害したとしている。