鈴鹿の解体作業員殺人事件 妻謝罪も計画性は否定 津地裁 三重

三重県鈴鹿市で昨年5月、解体作業員横山麗輝さん=当時(25)=が首を絞められ殺害された事件で、殺人と暴行の罪に問われた、妻で元飲食店経営横山富士子被告(46)=同市稲生塩屋一丁目=の裁判員裁判は18日、津地裁(田中伸一裁判長)で被告人質問があった。富士子被告は麗輝さんへの殺意を認め、謝罪の言葉を口にする一方、殺害の計画性については否定した。

富士子被告は、度重なるDV(家庭内暴力)に加え、交際相手で共犯者の上山真生受刑者(30)=同罪で懲役14年の実刑が確定=への危害をほのめかす発言に上山受刑者が激高し、襲撃を決めたと説明。上山受刑者を止めようとしたとしながらも、「どこかで麗輝にいなくなって欲しい気持ちがあった」と振り返った。

上山受刑者による襲撃が失敗し、経営するスナックに現れた麗輝さんが「真生にやられた。やり返す」と話したため、睡眠薬を飲ませて殺害を決意したと説明。凶器となった延長コードを上山受刑者に渡したが、「過去の事故の後遺症で握力が低下していた」として殺害の実行行為についてはあらためて否定した。

自宅襲撃について、上山受刑者と具体的な方法や服装など事前の話し合いはなかったとし、自宅の鍵を渡した行為や睡眠薬の処方についても計画とは無関係だったと主張した。

麗輝さんへの思いを問われた富士子被告は「痛かったよね。苦しかったよね。富士子がバカやった。生きてる時間に戻って謝りたいと思う。本当にごめんなさい」と声を震わせた。

一方、過去の公判で殺害の実行行為について争った上山受刑者については「自分がかわいいから刑を軽くしたかったと思う。最初は恨んだけどまだ少し好きな気持ちはある」と述べた。