特殊詐欺集団の拠点摘発 指示役の男ら4人逮捕 3県警合同 三重

【詐欺容疑で押収したパソコンや携帯電話などの証拠品=津南署で】

クレジットカード協会の職員などをかたり、三重県四日市市の女性からキャッシュカードをだまし取ったとして、三重・滋賀・広島の3県警による合同捜査本部は12日、詐欺の疑いで、東京都港区三田四丁目、会社員山元聖作容疑者(54)を逮捕したと発表した。また、同様の手口で山口県下関市の男性からカードをだまし取ったとして、神奈川県大和市南林間六丁目、無職伊波大輝容疑者(28)ら3人も逮捕。山元容疑者が指示役として、この事件にも関与したとみて調べている。

県警捜査二課によると、逮捕されたのは山元、伊波両容疑者のほか、神奈川県相模原市南区相南四丁目、無職金城航容疑者(28)と同市南区南台二丁目、無職池味雅史容疑者(27)の2人。

山元容疑者の逮捕容疑は昨年11月19日、仲間と共謀し、同協会や国税局の職員などをかたって四日市市の70代無職女性に電話し、翌20日に都内にカード1枚を郵送させ、だまし取った疑い。

山元容疑者らは女性に「詐欺被害の名簿に名前があり、楽天から損失補填(ほてん)の金が振り込まれるが、警察沙汰になるかもしれない。解決のためにキャッシュカードを送ってほしい」と要求したという。

残る3人の逮捕容疑は6月27日、同様の手口で山口県下関市の90代男性に電話し、翌28日に都内にキャッシュカード3枚を送付させてだまし取った疑い。捜査本部は4人の認否を明らかにしていない。

昨年1月に別の詐欺事件で逮捕された男の捜査で広島県警と情報を共有し、山元容疑者が浮上。11月に女性から被害届を受理し、滋賀県警が捜査する事件とも関与の疑いが強まり、合同捜査本部で調べていた。

神奈川県藤沢市に詐欺グループの拠点があることが捜査の過程で判明し、捜査本部の約50人が11日に家宅捜索した。電話の発信履歴などから山口県の事件への疑いが強まり、その場にいた伊波容疑者ら3人を緊急逮捕。拠点や容疑者らの自宅など12カ所で、電話用のマニュアルなど約280点を押収した。

被害者の2人は、それぞれ87万円と44万円の現金を引き出された。山元容疑者は四日市市の女性の口座から現金を引き出したとみられ、自宅からは山口県の男性のカードが見つかった。捜査本部は山元容疑者が指示役として両事件に関与したとみて詳しく調べている。