「厳しい非難に値」 鈴鹿の石垣池暴行死事件 被告男に懲役13年判決 三重

三重県鈴鹿市石垣三丁目の石垣池で昨年10月、四日市市赤堀一丁目、派遣社員牟田義一さん=当時(41)=が遺体で見つかった事件で、傷害致死の罪に問われた住所不定、無職与後茂樹被告(49)=窃盗罪で服役中=の裁判員裁判で、津地裁(田中伸一裁判長)は10日、与後被告に対し、求刑通り懲役13年の判決を言い渡した。

田中裁判長は判決理由で、「有効な反撃ができない被害者に対し、相当回数にわたり一方的に、手加減のない激しい執拗(しつよう)な暴行を加えた点、危険性の高い頑丈な凶器を用いた点で非常に悪質で態様として相当悪い。強度かつむごたらしい暴行を続けた結果、大きな苦痛を受け死亡したのは明らかで、遺族が厳罰を望むのも当然」と指摘した。

「借金を返さずに酒を購入し、とがめると先に殴りかかってきた」などとする弁護側の主張については、「仮にその経緯があったとしても一方的で執拗な暴行を加えていることから非難が低下することはなく、厳しい非難に値する」と指摘。前科6犯で出所からわずか5カ月後の犯行であり、法廷で悪態をつくなどの態度から「自身の罪責と向き合う場においてさえ、非があった点を振り返って反省する態度が見受けられず、今後も些細なきっかけで再犯に至る恐れが深刻に懸念される」と結論付けた。

判決によると、与後被告は昨年9月30日ごろ、鈴鹿市内のショッピングセンター駐車場に止めた牟田さん使用の車内や同市内の公衆トイレ内で、牟田さんの顔面を拳で殴打し、頭部や右膝を警棒状の鈍器で多数回殴打する暴行を加え、鼻骨骨折や頭部挫創などの傷害による出血性ショックで死亡させた。