豚コレラ 野生イノシシ向けのワクチン散布開始

【経口ワクチンの散布を実演する県職員=松阪市嬉野川北町で】

家畜伝染病「豚コレラ」に感染した野生イノシシが県内で相次いで確認されたことを受け、県は5日、養豚場での発生を防ぐため、いなべ市でイノシシ向けの経口ワクチンを散布した。養豚場で発生がない都道府県の散布は全国初。今月中旬には同市や桑名市、菰野町の100カ所以上で2千個を超える経口ワクチンを散布する。

県は7月下旬に経口ワクチンを散布する予定だったが、いなべ市内で6月25日に捕獲されたイノシシの感染が確認されたことから、市内の一部で散布の前倒しを決めていた。県内では今月1日までに、いなべ市で四頭の感染が確認されている。

この日、県といなべ市の職員ら計八人が、監視対象となっている養豚場に近い5カ所に、計100個の経口ワクチンを埋めた。岐阜県職員から作業手順などについて説明を受けた後、深さ10―15センチの穴を掘ってワクチンを2個ずつ入れて埋め戻した。

また、松阪市嬉野川北町の県農業研究所では同日、県畜産課の職員が、ワクチンの散布に当たる予定の県職員ら約20人に対し、散布の手順を説明した。ワクチンを埋める作業を実演したほか、感染の拡大を防ぐために靴底の消毒を徹底するよう指導した。