鈴鹿・石垣池の暴行死事件 元同僚、起訴内容認める 津地裁 三重

三重県鈴鹿市石垣三丁目の石垣池で昨年10月、四日市市赤堀一丁目、派遣社員牟田義一さん=当時(41)=が遺体で見つかった事件で、傷害致死の罪に問われた住所不定、無職与後茂樹被告(48)=窃盗罪で服役中=の裁判員裁判初公判が2日、津地裁(田中伸一裁判長)であり、与後被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

検察側は冒頭陳述で、「勤務先で被害者と知り合い、仕事を辞めた後も行動を共にしていたが借金を返済しない態度に腹を立て、被害者使用の車内や公衆トイレで多数回暴行を加えた後、遺体発見現場から上流の用水路に投棄した」と指摘。発見された遺体の傷の数や形から「結果は重大で態様は悪質。動機や経緯に酌量の余地はない」と述べた。

弁護側は、「借金の返済を追及したところ、酒に酔った被害者に先に殴りかかられたため、殴り返した」と主張。別の借金取り立てに追われた被害者との間に入るなど、被害者からも慕われる仲だったが、返済を巡る殴り合いから安全ベルトや警棒を使って暴行。

体を洗うために移動した公衆トイレでも被害者の顔を1回蹴り、その後に移動した用水路付近で被害者が動かなくなり、脈や呼吸が確認できなかったことで「パニックとなって用水路に落とした」とした。

起訴状などによると、与後被告は昨年9月30日ごろ、鈴鹿市内のショッピングセンター駐車場に停めた牟田さん使用の車内や同市内の公衆トイレ内で、牟田さんの顔面を拳で殴打し、頭部や右膝を警棒状の鈍器で多数回殴打する暴行を加え、鼻骨骨折や頭部挫創、筋肉内出血などの傷害による出血性ショックで死亡させたとしている。

与後被告は犯行後の逃走過程で名古屋市内で自転車を盗んだ窃盗罪により懲役1年2月の実刑判決を受け、3月から服役している。