地震津波タイムライン策定へ 紀宝町、検討会を発足

【講演する横田教授=紀宝町鵜殿で】
 【南牟婁郡】紀宝町は29日、地震・津波の発生に備え、町が全国に先駆けて本年度中に策定を目指す「地震・津波タイムライン」を検討するための検討会の発足式を、同町鵜殿の生涯学習センター「まなびの郷」で開いた。
 タイムラインは、災害時に「いつ」「誰が」「何を」するかを時系列で整理したもの。同町は紀伊半島大水害の教訓を生かそうと、台風などの風水害に備えたタイムラインを全国に先駆けてすでに策定している。
 町防災対策室によると、今回新たに策定を目指す「地震・津波タイムライン」は、行政、地域、関係機関が情報を共有し、地域一体で防災対策に取り組む。検討会委員として町区長会、県、消防、警察などの関係機関が参加する。仮設住宅の建設場所を事前に決めておくなど、迅速な復旧に向けて話し合う。一回目の検討会は7月ごろを予定している。
 発足式で、西田健町長が「地域の人が同じ意識を持って一緒になって災害に備えることが減災につながる」とあいさつ。
 愛知工業大学工学部の横田崇教授が「新しい南海トラフ地震対策」と題して講演し、「地震の発生は予知できない。被害をより軽減するためには、突発地震に備えた防災対策が必要」と指摘。「建物の耐震化や家具の固定、火災対策を進める必要がある」と語った。
 東日本大震災で被害を受けた宮城県岩沼市の玉浦西地区住民まちづくり協議会会長の小林喜美雄さんが自身の体験などを交えた講演もあり、「避難経路と避難場所を日頃から家族と話し合ってください」と呼び掛けた。
 町防災行政総合アドバイザーで東京大学大学院情報学環の松尾一郎客員教授は「事前の備えがなければ、地震から身を守ることができない。地域、家族、行政のルール、計画が必要」と述べ、地震・津波タイムラインの重要性を訴えた。