竹内浩三の世界を知ろう 詩のゼミナール開催へ 伊勢文化舎

【旧制宇治山田中学校時代の竹内(右)と中井(伊勢文化舎提供)】
 三重県伊勢市の出版社・伊勢文化舎と伊勢市立図書館(同市八日市場町)は8月25日から、同図書館で無料講座「詩のゼミナール」を開く。令和3年に市出身の詩人・竹内浩三(大正10年―昭和20年)が生誕100年を迎えるのに合わせた企画。同年秋までの10回講座で、南伊勢町の詩人・下社裕基さん(58)が講師を務め、初年度は竹内ら市出身の4人の詩人について学ぶ。
 竹内浩三は太平洋戦争末期にフィリピンで戦死。戦後、旧制宇治山田中学校(現・県立宇治山田高校)時代の友人で詩人の中井利亮(大正10年―平成14年)らが遺稿集「愚の旗」を刊行するなどし、評価が高まった。代表作に「骨のうたう」や「日本が見えない」がある。
 伊勢文化舎の中村賢一代表(70)はゼミナールについて「反戦のイメージを持たれがちな竹内だが、明るさに満ち、生きる勇気を与えてくれる作品を多く残している。そんな竹内の実像を多くの人に知ってほしい」と話す。
 図書館はゼミナールの開催に合わせ、竹内や中井が宇治山田中の同窓生と創刊した同人誌「伊勢文学」の原本など、詩集や書籍など約80冊を令和3年秋まで館内に展示する。
 ゼミナールでは本年度、竹内や中井に加え、2人に影響を与えた郷土の先輩詩人・北園克衛(明治35年―昭和53年)と岩本修蔵(明治41年―昭和54年)の4詩人について学ぶ。下社さんが4人の代表的な詩を紹介する。
 来年度は外国の詩も含め、古今東西の詩を学んだり、竹内の生家跡や市内で詩の舞台となった場所などを巡ったりする予定。最終の令和3年度は、受講生が実際に詩をつくり、同年秋予定の最終講座で作品を発表する。
 下社さんは「4詩人の詩を入り口に詩を身近に感じてほしい。来年度は谷川俊太郎の作品や万葉集、海外ではボブ・ディランの作品などを扱うことも考えている。若者に参加してほしい」と呼び掛けている。
 募集は30人(先着順)。資格は県内在住の中学生以上の人。申し込みは同図書館=電話0596(21)0077=へ。