次世代移動サービス「MaaS」 菰野町と志摩市、先行モデルに 三重

鈴木英敬三重県知事は25日の定例記者会見で、次世代移動サービス「MaaS(マース)」を推進する国土交通省の先行モデル地域に菰野町と志摩市が選ばれたと発表した。複数の移動手段を組み合わせて効率よく移動できるシステムを構築することで、交通弱者対策や観光振興など地域の課題解決につなげる。自治体や大学、交通機関でつくる協議会が実証実験に乗り出す。

マースは、ICT(情報通信技術)を活用して自家用車以外の交通手段による移動を一体化するサービス。スマートフォン(多機能携帯電話)などから各交通手段を検索、予約し、運賃を一括決済できるシステムをつくる。

菰野町では、交通機関の乗り継ぎを円滑化するため、コミュニティバスや乗り合いタクシーなど町内の交通手段を検索できるシステムを構築。乗り合いタクシーの予約や配車システムにAI(人工知能)を導入し、運行効率や利用者の利便性を向上させる。

志摩市では、広範囲に点在する観光地へのアクセスを改善するため、交通手段の検索やオンデマンド交通の予約ができる専用アプリを開発。乗り放題の電子チケットと組み合わせて利便性を高める。マリンタクシーなどの新たな輸送サービスの運行も検討する。

国交省はマースなどの新しい移動サービスを推進するため、全国から応募のあった51事業のうち菰野町や志摩市を含む19事業をモデル事業に選定。各事業に対し5千万円を上限に実証実験の経費を補助する。

鈴木知事は「高齢者が運転免許を返納した後でも気軽に安心して負担なく交通機関を利用できるよう利便性を高める」と説明。「菰野町のモデル事業を県内のほかの交通過疎地に展開できるようにしたい」と語った。