三重県議会常任委 警察官の複数行動徹底 大阪の拳銃強奪事件受け県警

【大阪府吹田市の事件を受けた対応について報告を受ける教育警察常任委=県議会議事堂で】

三重県議会は19日、総務地域連携、防災県土整備企業、教育警察の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。教育警察常任委では、大阪府吹田市の交番前で警察官が刺されて拳銃が奪われた事件を受けた対応を尋ねる声が上がった。難波健太本部長は、今回の事件では警察官が一人になったところを襲われた点を指摘し、複数人での行動を徹底させるなどの対応に当たる考えを示した。

■交通死者、1―4月年間最少ペース ― 〈教育警察常任委=田中智也委員長(8人)〉
県警は1―4月末までの交通事故情勢を報告した。交通死者は前年同期比9人減の19人。記録が残る昭和29年以降で年間の死者が最少となった平成29年よりも少ないペースで推移している。

【交通事故】
県警によると、1月から今月18日までの交通死者は30人で、前年同期比で4人の減少。津市の国道23号でタクシーと乗用車が衝突し、4人が死亡した事故が発生した昨年の交通死者は、前年より1人多い87人だった。

今年4月末までの事故で死亡した人のうち、65歳以上の高齢者は9人で約半数を占める。また、自動車に乗っていて死亡した8人のうち、7人はシートベルトをしていなかった。このうち4人はシートベルトを着用していれば助かったと推定されるという。

【安全確保】
石垣智矢委員(自民党県議団、1期、いなべ市・員弁郡)は、大阪府吹田市で警察官が拳銃を奪われた事件について「地域の不安を解消するためにも、同じような事件が起こらないようにしてほしい」と述べ、対策の徹底を求めた。

難波本部長は今回の事件について「警察官が一人で残ったところを狙われた」と指摘。「ハードとソフトの両面で対策に取り組む必要性を感じている」とし、警察官が複数人で対応に当たることや拳銃を奪われないための訓練などを徹底する考えを示した。
■地籍調査、目標の5割にも及ばず ― 〈総務地域連携=廣耕太郎委員長(8人)〉
県は施策の成果や課題を検証する「成果レポート」を公表。平成30年度中に実施した地籍調査が目標の5割にも及ばなかったことを明かした。委員からは予算確保などの対応を求める声が上がった。

【地籍調査】
県によると、30年度の地籍調査は5・3平方キロメートルで前年度より600平方メートルほど増えたが、成果レポートで目標に掲げた13平方キロメートルの41%にとどまった。ここ数年は年間5平方キロメートル前後で推移し、いずれも目標の半数にも達していない。

このため、県は成果レポートのうち「水資源の確保と土地の計画的な利用」に関する施策に対し、4段階のうち2番目に低い「あまり進まなかった」の評価を付けた。一方、県は本年度中に実施する地籍調査の面積についても、前年度と同じ目標を掲げている。

地籍調査が進んでいない理由は人員や予算の不足。県内では4市町が、調査に当たる人員の不足などを理由に、地積調査を休止しているという。県は「休止している市町には調査の重要性や効果を説明し、再開に向けて働きかけたい」としている。

野村保夫委員(自民党、2期、鳥羽市)は「地籍調査が十分に進まなければ、災害時の復興に遅れが出てしまう。せめて(目標の)半分は達成してほしい」と要請。県当局は、国に予算の確保を働きかけるなど、調査の拡大に努める考えを示した。
■防災の補正予算案など可決すべき ― 〈防災県土整備企業=木津直樹委員長(9人)〉
6月補正予算案の防災対策部関係分と、消費税率の引き上げに伴って国家資格の試験手数料を値上げする条例改正案の2件をそれぞれ可決すべきとした。県は広域防災拠点に備蓄する乳児用液体ミルクの購入費を補正予算案に盛り込んだ。

【備蓄】
県は更新時期を迎えた乳児用粉ミルクを液体ミルクに切り替えて備蓄するため、6月補正予算案に購入費14万2千円を計上。122人分の液体ミルクを購入し、県内の広域防災拠点に大規模災害時のセーフティネットとして配分する。

現在備蓄している粉ミルクは平成29年度に購入。液体ミルクは災害発生時にライフラインが断たれても水や燃料を使わずに授乳できるため、県は備蓄を粉ミルクから液体ミルクに変更することを決めた。

【南海トラフ地震】
県は国の「南海トラフ地震推進基本計画」が5月31日に修整されたと報告。南海トラフ付近でマグニチュード(M)6・8程度以上の地震が発生した後に、M8以上の地震の発生が想定される場合、後発地震が発生する前に避難する必要がある。

国は避難対象者や事前避難対象地域の設定、避難所候補リストの作成など事前の対策を市町に求めている。県は国の計画の修整に合わせて、県地域防災計画を修正する方針。市町と連携し、事前避難対象地域や避難所が定まった段階で県民に情報提供する。