「量から質へ」に批判 三重県議会常任委員 三重テラス来館者減で

【三重テラスの運営状況について報告を受ける戦略企画雇用経済常任委=県議会議事堂で】

三重県議会は18日、戦略企画雇用経済、医療保健子ども福祉病院、環境生活農林水産の各常任委と、予算決算常任委の各分科会を開いた。戦略企画雇用経済常任委では、来館者が減少している首都圏営業拠点「三重テラス」(東京・日本橋)について「量から質への転換を図っている」などと答弁した県当局に対し、服部富男委員(自民党県議団、5期、三重郡選出)が「数(来館者数)にこだわらないような考えでは困る」と厳しく批判。県当局は「テラスの運営は来館者数があっての話」と認め、集客に努めると説明した。

■委員「数字にこだわって」 ― 〈戦略企画雇用経済=東豊委員長(8人)〉

三重テラスの来館者数は主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)があった平成28年度以降、2年連続で減少。30年度は前年度比約9万3千人減の約57万5千人で、目標の61万人を下回った。

【三重テラス】
三重テラスを所管する県営業本部担当課は答弁で、来館者の減少について「数だけを見ると減ったが、売り上げは増えている。三重テラスの第2ステージに量から質への転換を掲げ、コアな三重ファンを生み出す戦略に切り替えている」と説明した。

これに対し、服部委員は「我々は数字を見て判断しなければならない部分がたくさんある。今さら『量から質への転換』などという話をされても困る」と批判した。

雇用経済部の増田行信次長は「30年度からは方針を質の方に転換したが、来館者数があっての話。東京オリンピック・パラリンピックをチャンスと捉え、来館者を増やせるよう工夫したい」と理解を求めた。

服部委員は「いろんなイベントを打っても来館者が減るのは非常に問題。賃貸料だけでも年間6千万―7千万円を使っている。数字にこだわらないようではおかしい」と迫った。

営業本部の担当者は「決して数にとらわれない意図で言ったつもりはなく、そう受け止められていたら申し訳ない」と陳謝。「集客できるイベントを企画したい」と述べた。

■「あすまいる」に人型ロボ ― 〈医療保健子ども福祉病院=中瀬古初美委員長(8人)〉

県は動物愛護推進センター「あすまいる」(津市森町)に、人型ロボットを配置する考えを示した。センターで勤務する職員の負担軽減が目的。早ければ今秋にも設置する。

【人型ロボット】
県によると、センターには一日当たり20人ほどが訪れるが、常駐の県職員は5人。閉館後に動物の治療や譲渡の事務作業をせざるを得ず、他の施設よりも時間外勤務が多いという。若手職員の提案を受け、ロボットの導入を決めた。

ロボットはソフトバンク社の「ペッパー」を想定。職員に代わって来場の目的などを尋ねるほか、施設を案内したり、動物の飼い方もアドバイスする。来場者にロボットを使って施設のアンケートにも答えてもらい、センターの運営に活用することも予定している。

県は提出中の一般会計6月補正予算案に、本年度中のリース料や専用ソフトの開発、周辺機器の整備といった導入の費用に175万円を計上した。来年度からはリース料だけで維持できる見通しで、年間70万円程度の支払いを想定している。

西場信行委員(自民党、10期、多気郡)は「(ロボットは)まず斎宮歴史博物館(明和町)から導入されると思っていたが、医療保健部からとは驚いた」と述べ、導入を評価。センターで効果が得られれば、他の施設でも導入を検討するよう求めた。

■公文書条例の中間案示す ― 〈環境生活農林水産=谷川孝栄委員長(8人)〉

県は公文書の管理方法を規定する「県公文書管理条例」(仮称)の中間案を示した。公文書を県総合博物館で保存することや利用請求権を創設すること、廃棄する場合は知事に報告することなどを明記している。

【公文書管理条例】
有識者でつくる条例検討懇話会が5月に中間案をまとめた。7―8月に意見を公募し、8月に最終案を策定。県議会9月定例月会議への条例案提出を目指す。

三谷哲央委員(新政みえ、七期、桑名市・桑名郡)は、管理の対象となる公文書に議会関係分も含まれるのか尋ねた。総務部法務・文書課の担当者は「中間案は懇話会の意見を踏まえたもの」としつつ、議会も対象になっていると説明。この説明に対し、三谷委員は「少なくとも議会の文書の重要性は議会が判断すべき」と主張した。

【高齢ドライバー】
県は本年度、高齢者ドライバーの事故を防止するため、啓発活動やメール配信で交通安全意識の向上を図ると説明。委員からは啓発活動の取り組みを不十分と指摘する意見が出た。

中森博文委員(自民党県議団、5期、名張市)は「免許返納者へのサービス提供や運転の制限など県独自の取り組みが必要」と具体的な対策を求めた。

井戸畑真之環境生活部長は「諸外国を参考に研究しているところ。県警や関係部局と意見交換しながら県独自の対策を打ち出したい」と述べるにとどめた。