外城田川氏の新作 小説「勝田街道壱桜」 玉城町に寄贈 三重

【度会郡】三重県玉城町出身の作家・外城田川(ときたがわ)忍氏(69)が13日、新作「勝田街山壱楼(かったまちやまいちろう)」を町に10部寄贈した。昭和30年代初頭まで町内に実在した遊郭をモデルとし、その家で生まれ育った男性の恋愛を中心に人生の機微を描いた。町は町図書館(同町田丸)などに置く。

外城田川氏は元産経新聞社東北総局長。平成28年に故郷へ戻って文筆活動を開始した。昨年8月には町を舞台にした第一作「鳥名子舞」を伊勢新聞社から出版し、1、2カ月で完売した。

今回は前作に続き故郷の歴史や文化を題材にした。「勢州田丸・玉城3部作」の2作目となる。勝田街は紀州藩徳川家の飛び地・勢州田丸領の城下街にあった。

遊郭で生まれ育った主人公と、そこで働く女性との交流を描いた少年時代から、68歳の現在に掛け、一人の女性と添い遂げようとする物語。500部出版し、県内の書店で販売している。税別1800円。

町内で遊郭を営んでいた家の人や客を取材した外城田川氏は、「小説を通じて町の歴史を知ってもらう一種の『町おこし』と考えている。この作品を読み、町を訪れる人が増えたらうれしい」と話した。

辻村修一町長は「町の歴史が忘れ去られていく時代に、小説としてまとめていただいたことに感謝する」と述べた。
【小説「勝田街山壱桜」を玉城町に寄贈する外城田川氏(右)=町役場で】