高3女子、不登校に 三重県教委が調査報告 いじめの重大事態と認定

【記者会見で、いじめの調査報告書を公表する県教委の担当者ら=三重県庁で】

三重県教委は13日、県立高校3年の女子生徒(18)が複数の同級生から誹謗(ひぼう)を受けるなどし、昨年6月から不登校となっていると発表した。有識者らでつくる調査委員会は、いじめ防止対策推進法に定める「いじめの重大事態」と認定し、いじめと不登校の因果関係を認めた。同級生らは謝罪の意を示しているが、女子生徒は現在も登校していない。

調査報告書によると、昨年5月中旬、同じクラスの男子生徒が、この女子生徒と性交渉をしたという虚偽の発言をした。別の男子生徒が、この発言をスマートフォンで録音して他の生徒に聞かせたほか、教室の黒板に女子生徒のイニシャルなどを落書きした。

女子生徒が落書きを見つけて学校に報告したが、その翌日も同級生の女子生徒2人が、インスタグラムやツイッターに「平気な顔しておれるな」「学校こさせやんでいいんとちゃうの」などと女子生徒を誹謗するような文章を書き込んだという。

女子生徒は一時的に登校を再開したが、学校近くの駅で加害生徒を見かけて登校しなくなった。女子生徒と保護者は「加害生徒らの行為は絶対に許さない。生徒らが学校をやめるなら登校する」との意向を示しており、加害生徒の謝罪を受け入れていない。

学校は男子生徒2人を別室で学習させる3日間の学校謹慎処分とした。弁護士や学校関係者らでつくる調査委は生徒らへの聞き取りなどを踏まえ、4人の行為を「法律上のいじめに該当する」と認定。いじめと不登校の因果関係があることも認めた。

また、調査委は「一概に学校側の対応だけが問題だったとは言い切れない」としつつ、女子生徒の登校再開に向けて保護者との信頼関係を築くよう学校に求めた。女子生徒の保護者に対しては「加害生徒の謝罪を受け入れることが望ましい」としている。

県教委は平成29年3月に策定された文科省のガイドラインに基づき、調査報告書を初めて公表。県教委のホームページでも14日から公表する。昨年3月にも別件のいじめで調査報告書をまとめたが、被害者側の同意が得られず、公開していなかった。

県教委は「調査委に加わった臨床心理士の協力を得ながら、女子生徒に登校の再開を呼び掛けたい」としている。また、学校側は県教委に対して「女子生徒側に丁寧な説明をしながら、信頼関係を築けるようにしたい」と説明しているという。