南高梅の収穫始まる 熊野・小船地区で7トン 三重

【南高梅を収穫する新宅さん=熊野市紀和町小船で】

【熊野】梅栽培が盛んな三重県熊野市紀和町小船の梅林で、南高梅の収穫が始まった。700本の梅の木からは、昨年より2トン少ない約7トンの収穫量を見込んでいる。

小船地区は和歌山県境に沿って流れる北山川と熊野川の合流部近くの集落。平成23年の紀伊半島大水害で住宅などが水に浸かる被害に遭った。倒木こそなかったが、梅の木には大量のごみが付いた。

区長を務める新宅次郎さん(71)は「再建は難しいかもしれない」と感じたという。だが、「やらないかん」という思いから、ボランティアと一緒にごみを回収し、翌年からまた梅の収穫を始めた。現在は5世帯10人が住み、住民らはせん定や除草、収穫など力を合わせて梅の木を守っている。

新宅さんは今月3日から梅の収穫を始めた。手作業で一つずつ梅を摘み取りかごの中に入れ、きずがないかどうか確認する作業に追われている。

南高梅は種が小さく、厚くて柔らかい果肉が特徴。収穫した梅は市ふるさと振興公社に出荷し、梅干しに加工する。収穫作業は25日ごろまで続く。

現在、同地区で梅栽培に携わる人は8人で、ほぼ全員80歳に近いという。新宅さんは「高齢化で後何年続けられるか心配」と話す。「元気なうちに後継者を探したい」と担い手を切望している。