「スマート自治体」の先進事例学ぶ 県行財政改革推進、つくば副市長招く 三重

【RPAの効果を紹介する毛塚副市長=三重県庁で】

コンピューターの最新技術を活用して業務の効率を高める「スマート自治体」の先進事例を学ぼうと、三重県幹部らでつくる行財政改革推進本部は28日、つくば市の毛塚幹人副市長を招いた。毛塚副市長は業務時間の8割減につながったケースなど、導入の効果を紹介。鈴木英敬知事は同市の事例を参考に取り組みを進めるよう、職員らに呼び掛けた。

スマート自治体は、総務省の有識者委員会が人口減少時代を念頭に提案。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)をはじめとする最新の技術が、データ入力などの作業を支援する。

これにより、作業の正確性が高まるほか、職員は企画提案などの創造的な業務に専念できるメリットがあるとされる。鈴木知事も4月の知事選で掲げた政策集に「スマート自治体を目指す」と記していた。

同市はRPAで先進的な自治体とされる。実証実験を経て昨年度からRPAを導入。財務省を退職して平成29年から同市の副市長を務める毛塚氏が中心となり、民間の協力を得て取り組みを進めてきた。

この日、会議に招かれた毛塚副市長は、一つの業務当たり50万円ほどの低価格で導入できたことや、作業ミスの削減、繁忙期への柔軟な対応につながったことなど、RPAを導入した意義を強調した。

その上で、市民税課で年間424時間を要していた業務が88時間程度に減少したことなど、取り組みの成果を紹介。「優秀な若手職員が創造的な業務に就くことができるようになった」と語った。

一方、取り組みに当たっては、職員に「時間や予算がない」「議会が理解してくれるか分からない」といった〝煩悩〟が生まれる可能性があると指摘。民間と連携し、柔軟に取り組むようアドバイスした。

毛塚副市長の説明を受けた県幹部からは「業務時間の8割削減は驚異的だ」と驚きの声が上がった。導入に当たっての課題を解決する方法を尋ねる声や、導入までに要する時間や費用などの質問も相次いだ。

鈴木知事は職員らに「説明を聞いて、やる気になってきたと思う」とした上で「業務効率化だけでなく、財政や人づくりなど、さまざまな効果を得られると思う。一歩踏み出そう」と呼び掛けた。

県は今後、RPAを適用できる業務を総務部内で抽出した上で、試行的に導入する方針。業務時間の削減などで効果が上がれば全庁的に広げるほか、県内の市町にもRPAの活用を呼び掛けるという。