
【度会郡】玉城町昼田に、同町と国土交通省が連携して整備した水辺スポット「たまき水辺の楽校(がっこう)」が完成し25日、辻村修一町長や三ツ矢憲生衆議院議員、地元住民ら関係者約百人が出席して完成式典が開かれた。
子どもたちが川で安全に自然体験や環境学習ができる場を造ろうと、国土交通省が十年以上前から全国の市町村と連携して実施するプロジェクトで、県内では五カ所目。
同町では、昼田区と下外城田地区の住民らの要望を受け、地元の小学校や保育所、役場、国土交通省中部地方整備局三重河川国道事務所などで協議会を設立。身近にある宮川の水辺を整備し、地域に親しまれる水辺空間となるように準備を進めてきた。
平成25年度から着工し、六年かけて、安全に水辺に近づける全長250メートルのせせらぎ水路、芝生広場、散策路などが完成。親水護岸を造るなど治水工事も併せて行った。
宮川の強い水の流れをはねのけるための石積みの堤で、治水歴史資産の「百間バネ」も敷地内に残した。総面積は約2万7200平方メートル、総工費は約3億円。
式典では、辻村町長が「先人の皆さんが努力して守ってきたこの地を地域活性化のために生かしてほしい」と式辞し、関係者がテープカット。玉丸城太鼓保存会が勇壮な演奏で完成を祝った。地元の園児や児童らはせせらぎ水路にアユの稚魚千匹を放流した。