三重県 観光振興の方向性議論 審議会が新年度初会合

【新たな観光戦略の方向性を巡って議論する観光審議会の委員ら=三重県庁で】

観光に関する外部有識者らでつくる三重県の観光審議会(会長・石阪督規埼玉大教授、13人)は24日、本年度初の会合を開き、新たな観光振興基本計画の方向性を巡って議論した。県が示した計画の骨子案に対して「分かりやすいキーワード」を求める声や、外国人延べ宿泊者数が近年では横ばいとなっていることへの指摘が上がった。

計画の骨子案は「観光誘客の推進」と「観光産業の振興」の2本柱で構成。イベントに頼らず誘客できる「持続的に成長する県観光」を目指し、観光産業の組織改革や若者定着に向けた人材改革、外国人の目線に立った環境整備などに取り組むとしている。

石阪会長は冒頭のあいさつで「この10年で県に大きなイベントはなく、東京オリンピックで地方が厳しい状況となる可能性もある」とした上で「だからこそ落ち着いて考えることができる。誘客につながるアイデアを出してほしい」と呼び掛けた。

委員からは、県内の観光施設で調査した観光満足度が、平成28年は26・7%だったのに対し、29年は18・5%に減少している理由を尋ねる声が上がった。観光局は「アンケートでは、高速道路などの渋滞を訴える声が多かった」と説明した。

県内の外国人延べ宿泊者が27年の39万人をピークに、ここ数年は35万人前で推移している理由を問う声も。「外国人のニーズに合わせることができていない可能性もある」と指摘する声の一方で「伊勢志摩地域は健闘している」と評価の声もあった。

県は今回を含めて3回にわたる審議会で委員の意見を聞き、県議会の承認を経て来年3月にも計画を策定する方針。本年度末で対象期間が終了する現行の観光振興基本計画は、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を好機とした観光振興などを柱に据えていた。