県土砂条例を検討へ 三重県が審議会に諮問 建設残土問題受け

【県土砂条例の検討部会の設置を決めた県環境審議会=津市羽所町のアスト津で】

三重県外から紀北町などに建設残土が搬入されている問題で、県は21日、土砂の搬入や埋め立てを規制する「県土砂条例(仮称)」を検討するよう県環境審議会(会長・駒田美弘三重大学長)に諮問した。10月に最終案の答申を受け、来年4月1日の施行を目指す。

津市羽所町のアスト津で開かれた会合で、井戸畑真之環境生活部長があいさつし「県民の安全安心を確保するため、土砂の埋め立てなどによる災害を未然に防止し、生活環境の保全に資する条例を制定する必要がある。条例の在り方を議論して頂きたい」と述べた。

事務局の大気・水環境課の尾邊俊之課長が委員らに「既存法令で一定の規制がなされているが、適用範囲や条件が限られており、効果的な規制指導が困難な場合がある」と諮問理由を説明。県内市町や団体からの要望を踏まえた県土砂条例の骨格案を示した。

県の骨格案では、土砂の発生場所を事前に把握できる制度や有害物質の基準、盛り土の構造基準などを設け、周辺環境への影響を確認できるよう条例で定める方針。実効性を高めるため、改善命令などの行政処分や罰則規定を設けることも盛り込んでいる。

審議会で駒田会長は「非常に重要な課題で、慎重な検討が必要。スピード感を持って議論を進めたい」と委員らに協力を求め、検討部会の設置を決定。部会委員として、三重大教授や弁護士ら計5人を指名した。6月下旬に第1回検討部会を開く。

建設残土の問題を巡っては、NPO法人が搬入を規制する条例の制定を求めて請願を県議会に提出。平成27年6月に採択されたが、県は個別法令で対応できるとして条例を制定していなかった。鈴木英敬知事が今年1月に現場を視察し、3月に方針を転換した。