伊賀 「奥の細道」独自視点で解説 芭蕉研究の林崎さん新著 三重

【自著「笠にたくして」をPRする林崎さん=津市本町の伊勢新聞社本社で】

【伊賀】三重県伊賀市出身の俳聖・松尾芭蕉(1644―94年)を研究する山形市の林崎風太郎=本名・石澤敏弘=さん(67)はこのほど、「奥の細道」の裏の意味を独自の視点で解説する「笠にたくして」を出版した。芭蕉が王政復古を願って旅をしていたと提唱する。

林崎さんは30年前から全国に足を運び、資料や文献を基に芭蕉について研究。平成25年に研究成果をヒントに歴史推理小説「無刀の芭蕉」を自費出版し、山形県内を中心に2000部を完売。小説の執筆時に参考にした資料や新たな研究成果を新著にまとめた。

伊勢神宮の参拝は「西の伊勢参り」、山形県の出羽三山詣では「東の奥参り」と呼ばれる。林崎さんは神宮と島根県の出雲大社、千葉県の香取神社を結んだ二等辺三角形と、旅立ちの地の素盞雄神社、出羽三山の月山、神宮を結んだ三角形が対をなすと考えた。

新著では、奥の細道の書き出し「月日は百代の…」について「月は月山、日は伊勢を暗示」すると説明。「自らの足で踏破することで、陰陽一対を実現し、王政復古を願うのが今回の旅の願いだと宣言しているのではないか」と持論を展開する。

A4判66ページ、税込み500円。県内では伊賀市のいけだ書店伊賀上野店で販売している。