
三重県茶業会議所(津市)は26日、鈴木英敬知事に伊勢茶の新茶を贈呈した。今年の新茶は3―4月の気温が比較的低かった影響で芽がゆっくりと育ったため、味や香りの良い茶になったという。
田中利宣会頭が「新茶のシーズンを迎え、茶園は深緑のきれいな芽が出そろっている。温度差があったものの、霜の影響を受けていないためきれいな茶葉となった」と報告。新茶を鈴木知事に贈った。
贈ったのは大台町でハウス栽培されたやぶきたと度会町の茶園で採れたさえあかりの2種類。さえあかりは伝統的な手もみで製茶し、県手もみ茶技術伝承保存会の中森慰会長がグラスに注いで冷茶で提供した。
鈴木知事は新茶を飲み「おいしい」と一言。「今年も新茶を飲ませていただき、春が来たな、と季節が変わっていくなと感じる。5月に元号も変わるため、新たな気分を味わえた」と感謝した。
県茶業会議所は平成27年度以降、毎年知事に新茶を贈り、今年で5回目。今月23日には茶業界の盛況を祈り、同じ新茶を伊勢神宮に奉納した。9月までに例年と同じ約7千トンの収穫を見込む。