三重県知事「政策集反映を」 3選後初の協議、部局に指摘

【政策協議に臨む県幹部ら=三重県庁で】

鈴木英敬三重県知事は23日、任期満了(20日)に伴う知事選で3選を決めてから初の政策協議に臨んだ。「知事選の政策集に盛り込んだことが方針に反映されていない」などとして、一部の部局を厳しく指導。組織内で提案力が低下していると指摘する場面もあった。

鈴木知事は子ども・福祉部の幹部らに対し、強い口調で「政策集に盛り込んだ取り組みの検討が遅い。課題を矮小化したり、『これで良い』としていないか」と指摘し、早急な検討を指示した。

雇用経済部にも「一部は政策集の趣旨と違うことを書いていたり、『これでええやろ』という感覚があったりする」と指摘。「部全体で提案力や実現力に元気がなくなっていると思う」と苦言を呈した。

県南部の転出超過に対する施策が平成30年度の目標を達成できなかった南部地域活性化局には「小手先の見直しはやめてほしい。地域との温度差はないか。危機感を持って取り組むべき」と忠告した。

総務部との協議では、AI(人工知能)などを活用して事務処理を効率化する「スマート自治体」に向けて取り組むよう要請。行財政改革推進課が中心となって関係部署と連携するよう求めた。

この日のぶら下がり会見で協議の感想を問われた鈴木知事は「県民の声や知事選の政策集に盛り込んだことを進める行程があいまいな部分がある」とした上で「検討を加速してもらいたい」と述べた。

政策協議は施策や方針を部局ごとに確認することが目的。この日は総務部や戦略企画部なども対象となった。24日は農林水産部、25日は防災対策部などを対象とし、26日は全庁を対象に議論する。
■記者席 ― 厳しさの裏に…
○…知事選後で初の政策協議に臨んだ鈴木知事。支持者との万歳や天皇、皇后両陛下の出迎えで見せた笑顔とは一転し、険しい表情で厳しく指摘した。

○…一部の部局が知事の政策集を計画に反映しなかったことが「厳しい指摘」の理由というが、庁内からは「組織の引き締めが狙い」との観測も上がる。

○…協議がインターネットでも中継されている。このため、ある職員は「三期目でもマンネリにならない姿勢を内外に示したかったのでは」と推察した。

○…鈴木知事は「躊躇せずに挑戦する意欲を喚起したかった」とのこと。その喚起が庁内に行き渡ったかどうかは、今後の各部局を見れば分かるだろう。