日本食文化、三重から世界に 「伝味の会」発足 伊勢志摩地域の生産者ら

【鈴木知事(前列中央)に会の設立を報告した発起人ら=三重県庁で】

日本の食文化を三重から世界に発信しようと、伊勢志摩地域で県産食材の生産に携わる人らでつくる「伝味の会」が発足した。伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)の開催で注目が集まった県産食材だけでなく、その背景にある文化の魅力も伝えたい考え。酒蔵を巡るツアーや日本食を学ぶ研修会の受け入れを予定している。

伊勢志摩サミットで県産食材が注目を浴びたことをきっかけに設立。かつお節の生産を手掛ける「まるてん」(志摩市)の天白幸明社長が、伝統的な手法を守り続けている生産者らに参加を呼び掛けた。

発起人は、県産の日本酒を扱う酒店や塩の生産者、現役の海女ら、主に伊勢志摩地域で活動する15人。伊勢志摩サミットのメディアセンターに県産食材を納入した業者も加わる。天白社長が代表を務める。

会は食材の伝統的な生産手法に加え、食への感謝や持続可能性が重んじられてきたことなど地域の食文化を発信したい考え。万葉集で志摩地域が「御食国」と詠まれたことなど、食の歴史もアピールする。

会は6月下旬、イタリアの食科学大から約30人の大学院生を受け入れ、生産の現場を案内する。夏頃には日本の食文化に関心のある外国人らを招いて県内の酒蔵を巡るツアーの開催を予定している。

この日、発起人のうち13人が県庁を訪れ、鈴木英敬知事に設立を報告した。天白代表は「パワーのある同士たちが集まった。伊勢志摩サミットで集まった県産食材への注目を広げたい」と語った。

鈴木知事は「伊勢志摩サミットで得られたチャンスを生かして、新たなチャンスを生み出そうとする取り組みを心強く思う。多くの人とつながりを大事にして前に進めてほしい」と激励した。