
【いなべ】特殊詐欺の被害からお年寄りを守ろうと、三重県いなべ市藤原町川合のふじわら保育園の園児77人が15日、いなべ署の駐在所員が考案した「防犯折り紙」で風船を作った。
考案したのは、東藤原警察官駐在所に勤務する田中裕人巡査部長(33)。防犯折り紙は、イラストとメッセージが入ったA3サイズの用紙。出来上がった風船を膨らませると、「詐欺に気をつけてね!」「ちょっと待って!本当に息子・孫ですか?オレオレ詐欺に御用心」などのメッセージや、笑顔の子どもたちやパトカーのイラストが目に入るようになっている。高齢者宅の電話機のそばに置いてもらって注意喚起を促すことで、詐欺被害を水際で防ぐ狙いだ。
園児らは色鉛筆でイラストに色を塗った後、風船を折った。最後に風船に息を入れて、完成させた男児は「おじいちゃんにあげる」といって、うれしそうにしていた。
風船はそれぞれ持ち帰って、祖父母に贈る。この日、同園に見学に訪れていた地域のお年寄り8人にも、園児から直接、風船をプレゼントした。
田中巡査部長は「詐欺の電話が自宅にかかってきた段階で、被害を防ぐことが一番大事。電話機の近くに風船を置いて、被害を防いでほしい」と話していた。