三重県議選 52候補者、追い込み 12選挙区の終盤情勢

【候補者の演説を聞く有権者ら=津市内で】

任期満了(29日)に伴う三重議選は、7日の投開票に向けて終盤に入った。選挙戦となった12の選挙区で、52人の候補者が追い込みに懸命だ。改選後に多数派となるのは旧民進系か、自民系か。各選挙区の情勢を展望する。
■桑名市・桑名郡(四―5) ― 現新5人の混戦
現職4人と新人1人の混戦。前回選挙で1議席を失った自民は、6選を狙う山本勝と前回参院選で落選した新人の山本佐知子による2議席の獲得に向けて懸命に活動を展開する。

前回最下位当選の三谷哲央は旧民進党代表の岡田克也による応援も受け、議席死守に総力を挙げる。三教組の組織内候補の小島智子は前回トップだが、陣営の引き締めを図る。倉本崇弘は浮動票や共産票を狙う。
■四日市市(七―8) ― 旧民進系と自民争う
現職5人と元職1人に新人2人が挑む。3議席の確保が至上命令の旧民進系と3議席を奪還したい自民が激しく争う。

2回連続で最多得票を誇る自民の津田健児が、再び上位当選を狙う。同じく自民の石田成生は地元を中心に票を固める。前回は共産に破れた山崎博は自民推薦の無所属で再挑戦し、支持拡大に奔走する。

前回市長選で破れた元職の稲垣昭義は新政みえなどの推薦で復帰を目指す。新政みえ公認の田中智也は前回が6位で上積みに必死。藤田真信は参院選への出馬で引退する芳野正英の票を引き継げるか。

2選を目指す公明の山内道明は議席維持を目指して支持基盤を固める。共産は前回選挙で奪還した1議席を維持するため、山本里香を「選挙区唯一の女性候補」と訴える。
■三重郡(二―3) ― 5選狙う現職と新人
現職2人と新人1人が2議席を争う選挙区。5選を目指す自民の服部富男は今回、初めて公明の推薦を受けて臨む。

同じく5選を目指す無所属の舘直人は新人の牧野かほりと支持層が重なる。地盤の菰野町を中心に懸命な活動を展開する。

牧野は岡田克也の精力的な支援もあって「勢いづいている」と新政みえの関係者。朝日町など沿岸部での獲得に懸命だ。
■鈴鹿市(四―6) ― 4議席に6人激戦
定数4に6人が立候補する激戦区。自民は前回トップの小林正人に加え、新人で元市議の後藤光雄を当選させて議席を増やしたい考え。

旧民進系は3議席の維持を目指す。新政みえは下野幸助、藤田宜三の現職2人と元市議の平畑武を推薦。労組票などをまとめきれるかが終盤でもポイント。

共産は新人で元市議の森川ヤスヱの当選で鈴鹿の1議席を開拓したい考え。選挙区内で唯一の女性候補をアピールできるか。
■津市(七―8) ― 国政の縮図に
各党が激突する国政の縮図。自民は前回選挙で落とした3議席目の奪還を掲げる。旧民進系は3議席を死守したい考え。

杉本熊野は対抗馬も「見習わなければ」と評するほどの戦いぶり。地盤の三教組にとどまらず、全市的な活動を展開する。

7選を目指す舟橋裕幸は県職労などの支援で強い選挙戦を展開。4日の総決起集会には約千人(主催者発表)が出席した。

元津市議の川口は、県議会議長で引退する前田剛志の後継。支持母体のUAゼンセンに限らず、幅広い支援を得られるかが。

自民の青木謙順は地盤とする旧一志郡の人口減を危惧し、活動の幅を拡大。自民票の〝食い合い〟を避けられるかも焦点。

公明の今井は前回選挙で首位だったが、前々回は4位で危機感が強い。出陣式には党特別顧問の坂口力も応援に駆け付けた。

対抗馬から「共産との最下位争いだ」との声が相次ぐ岡野。新人らの追い上げを危惧し、最終盤に急きょ中央委員会の幹部を招く。

自民新人の小林貴虎は「定数問題」を争点の一つとする選挙戦。定数を51に戻した県議会を批判し、定数45の実現を訴える。

同じく自民の前野和美は旧久居市を地盤とするも「支持基盤の農家が減少している」との危機感から票の掘り起こしに努める。
■伊賀市(三―4) ― 自民復活か、他党死守
現職2人、元職1人、新人1人が3議席を争う。前回選挙で落とした1議席の復活を狙う自民に対し、他党は議席死守に懸命。

自民の新人川野は伊賀市を牙城とする川崎二郎衆院議員の支援を受けながら知名度の向上に奔走。2選を目指す木津直樹は、旧阿山町などの郡部を中心に支持拡大に努める。

前回の市長選で落選した森野真治は、新政みえと三重民主連合の推薦を受けて復帰を目指す。稲森稔尚は三重民主連合の推薦を受けつつ「組織対草の根」を訴え、浮動票を取り込む。
■名張市(二―3) ― 新人が追う展開
新人が立候補したことで16年ぶりの選挙戦に突入。知名度の高い現職と元職を新人が追う展開だ。

昨年の市長選で落選した元職の北川裕之は、新政みえなどの推薦で県議会への返り咲きを目指す。

自民の中森博文は県連幹事長も務める傍ら地元での活動も精力的に展開し、トップを狙う。

前回は伊賀市選挙区で落選した維新の森口あゆみは元県議会議長の田中覚市議から支援を受ける。
■多気郡(二―3) ― 新人と現職が競る
現職2人を新人1人が追う。顔ぶれは前回と同じ。4年前は268票差だった新人西川浩と現職濱井初男が今回も激しく競り合う。

西川は議員定数を45から51に戻した現職2人への批判を強め、雪辱を果たしたい考え。

前回選挙はダブルスコアで対抗馬を破った自民西場信行が10選を目指す。濱井は前回大量に失った地元大台町から票を奪還しようと奔走する。
■度会郡(二―3) ― 現新三つどもえ
現職1人と元玉城町議の新人2人による三つどもえの戦い。現職村林聡は郡内で最も有権者が多い南伊勢町出身。地元を中心に支持を固め、保守層から票を取り込む。

新人前川さおりはあえて無所属で活動することで幅広い支持を狙う。玉城町長や大紀町長が支援に回っているとみられる。同じく新人の中瀬信之は吉川新県議から引き継いだ革新系の地盤で浸透を図る。
■鳥羽市(一―2) ― 現新一騎打ち
8年ぶりの選挙戦で現新の2人が1議席を争う。

無所属の尾﨑幹は2度目の挑戦。県議会の「定数問題」を巡って「一票の格差を是正すべき」と訴え、浮動票の取り込みを図る。

前回補選で初当選した野村保夫はNTT労組出身でありつつ、自民の推薦も受けて多方面に展開。市長の中村欣一郎も支援する。
■志摩市(二―3) ― 2現職に大型新人
自民現職2人に元衆院議員の大型新人1人が挑む。自民は平成19年以降独占してきた2議席の維持を目指す。

選挙戦となった12年前、山本教和と中嶋年規はともに1万1400台。今回も2人の接戦が予想される。山本は志摩町、中嶋は阿児町を中心に票を固める。

対する新人山村健は衆院議員の経験や中央との人脈をアピールし、幅広い層からの支持を狙う。
■尾鷲市・北牟婁郡(二―4) ― 新人を警戒
現職2人に新人2人が挑む。新人石川美紀は「選挙区初の女性候補」を強調し、支持拡大に懸命。前回最多得票の津村衛は地盤の尾鷲市を中心に票を固める。

自民の東豊は地盤の紀北町で新人に票が流れると警戒。公明票も支えとなる。新人奥村武生は建設残土問題に取り組んだ紀北町議時代の実績をアピールする。