協力隊パワハラ和解 南伊勢町が50万円支払い

【原告女性とともに会見する代理人弁護士=津市の三重合同法律事務所で】

三重県の南伊勢町で地域おこし協力隊員として就労中に職員からパワーハラスメント(パワハラ)を受けて適応障害になったなどとして、元隊員で京都市在住の30代女性が慰謝料など約312万円の損害賠償を求めた民事訴訟は25日、津地裁(鈴木幸男裁判長)で和解が成立した。町は和解金として原告女性に50万円を支払うことに合意した。

訴状などによると、女性は第一期隊員として平成28年7月1日に町から任命を受けた。しかし、町側が住居として用意した物件は古く修繕の必要があるなど居住に適さない場所だったため、対応を求めたが応じられなかったという。

このため女性は転居をせずに当時居住していた伊勢市内のアパートから出勤。すると職員から転居を強要されたり、雇用契約の打ち切りをほのめかす言動や、長時間の罵倒、机を足蹴にするなどの行為を受けるようになり、女性はストレスから適応障害を罹患したとして同年11月から休職。安全配慮義務違反があったなどとして、翌29年6月に町を提訴した。

和解成立を受けて、津市丸之内の三重合同法律事務所で会見した原告女性は、「公的な第三者機関が問題に理解を示してくれたことで気が楽になった。反省して二度とこのようなことのないようにしてほしい」と述べた。また受け入れ体制の不備を指摘し、「うまく制度を活用できている場所もあるのでそうした事例を見てほしい」とした。

小山巧町長は「パワハラの事実はなかったことなどを主張立証して争ってきたが、費用の増大など総合的に考慮して早期解決のために和解に応じた。今後は研修などで職員のコンプライアンス意識向上に一層努めたい」とコメントした。