三重県内公示地価 27年連続で下落 沿岸部低迷、高台と格差

【三重県内の住宅地で価格、上昇率がトップの津市大谷町】

国土交通省は19日、平成31年の公示地価を発表した。三重県内の平均変動率は住宅地がマイナス1・0%、商業地がマイナス0・8%で共に27年連続の下落。全国的に地価が上昇基調を強める中で県内でも下落幅は縮小しているが、津波が懸念される沿岸部の下落が続くなど、エリア内での格差が目立つ。

■住宅地
平均価格は一平方メートル当たり3万8300円。下落率は0・4ポイント縮小した。前年と比較可能な291地点のうち、前年より20地点多い56地点で上昇。192地点で下落し、43地点は横ばいだった。

市町ごとの平均では、川越町が0・1%のプラスに転じた。平均変動率がプラスとなる市町は、旧久居市が上昇した平成10年以来。北中勢では高台や駅に近いエリアを中心に上昇や横ばいの地点が増加している。

最高価格は津市大谷町の11万円で6年連続。上昇率も2・8%と5年連続で1位となった。津駅に近い高台で、依然として需要は高い。価格と上昇率の上位10地点は、津市、桑名市、四日市市が占めた。

一方、過疎化や津波の懸念で県南部や沿岸部の需要は引き続き低迷している。下落率の上位10地点は沿岸部や県南部が中心。下落率のトップは8年連続で鳥羽市安楽島町浦西のマイナス4・7%だった。

■商業地
平均価格は6万9400円。下落率は0・5ポイントの縮小で、2年連続で縮小している。前年より7地点多い29地点で上昇。横ばいは18地点で下落は60地点だった。

市町ごとの平均では、四日市市(プラス0・8%)と桑名市(同0・4%)が上昇し、菰野町が横ばい。南伊勢町(マイナス3・7%)や志摩市(同3・3%)、熊野市(同3・2%)での減少が目立つ。

最高価格は四日市市諏訪栄町の38万7千円で33年連続。上昇率も前年より0・7ポイント高い2・9%と3年連続でトップとなった。近鉄四日市駅付近で人通りが多く、好調さを維持している。

代表幹事の片岡浩司不動産鑑定士は住宅地について「道路の開通や好調な景気を背景に県内でも緩やかな回復基調にある。名古屋や四日市方面へのアクセスが良好な住宅地の需要が特に高い」とした。

商業地や工業地については「北中勢では上昇や下げ止まりの傾向。東海環状自動車道の県内インター開設や中勢バイパスの開通といったインフラ整備を見越して投資する動きが高まっている」としている。