紀北町議会 残土搬入届け出義務付け 条例案可決、修正案は否決 三重

【紀北町生活環境の保全に関する条例案を採決する議員=町議会議場で】

【北牟婁郡】三重県外から大量の建設残土が紀北町に運び込まれている問題を受け、町議会3月定例会は15日、建設残土を町内に持ち込む際の届け出を義務付ける「町生活環境の保全に関する条例案」を、13対2の賛成多数で可決した。一部の議員が「条例が県外からの搬入を規制していない」として修正案を提出したが、7対8の反対多数で否決された。7月1日から施行する。

条例は土地を開発する場合に計画を届け出るよう義務付け、指導や勧告に従わない場合は事業の停止を命じることも定めた。一方、県内外から運び込まれる建設残土に対する規制は設けていない。

本会議では、岡村哲雄議員ら3人が修正案を提出。岡村議員は「土の安全性を確かめるには発生場所の調査が必要だが、県外まで調査に行くのは困難。県外からの持ち込みを止めてほしい」と訴えた。

修正案には複数の議員が同調したが、原案が支持された。尾上壽一町長は本会議後の取材に「可決されてほっとしている。しっかり条例を守りながら、町民の不安を払拭(ふっしょく)したい」と述べた。

条例の制定は、同町上里地区に汚染土壌処理施設の建設が計画された問題がきっかけ。この問題を受け、町議会は昨年6月、環境保護に取り組む理念を示した宣言を採択したが、住民団体や議員から条例の制定を求める声が上がっていた。

汚染土壌処理施設の建設に反対し、条例の制定を求めた「紀北町・船津川の水源を守る会」の野間秀治元会長(65)は「条例案が可決されたことは歓迎するが、全ての住民の不安を払拭する条例ではないと思う。今後の改正に期待したい」と話した。