重要文化財絵画を寄贈 長谷川家から松阪市へ 掛け軸3幅からなる大作 三重

【寄贈した3幅の山水画掛け軸を紹介する長谷川さん=松阪市魚町の旧長谷川治郎兵衛家で】

【松阪】松阪商人を代表する豪商で、三重県松阪市魚町の土地・建物・資料を平成25年に同市へ寄付した長谷川家は27日、同市へ国指定重要文化財の絵画「絹本淡彩離合山水図」を寄贈した。山水画の掛け軸3幅からなり、それぞれが独立した作品だが、3つ並べても1つの絵になる。

掛け軸は1幅が高さ103センチ、幅42センチ。1720年に長崎に来航して南宋画を伝え、池大雅ら江戸後期の画人に影響を与えた清の貿易商人、伊孚九(いふきゅう)の代表作。

長谷川家六代目が入手し、明治以降は展覧会へ出品して有名になった。昭和39年に国が重要文化財に指定した。展覧会や重要文化財指定の関係書類や鑑定書など40通も寄贈した。

旧長谷川家大正座敷で寄贈式を開き、14代目の妻、長谷川寿美子さん(57)=東京都世田谷区=は「大学生の時、学芸員の勉強中、父に見せてもらった。一幅一幅が完成していて、3幅合わせると美しい山並みのスケールに驚いた」と振り返り、「多くの人にご覧いただければ。松阪にあった方が幸せ」とあいさつした。

永作友寛副市長は「旧長谷川家は4月から一般公開する。中心市街地の観光の核となる。機会を捉え公開できれば」と感謝した。